約三十の嘘
北海道に向かう特別列車の個室に、四人の男と一人の女、合計五人の詐欺師がいる。その内の四人は、昔、共に仕事をしていた仲間で、ある事件をきっかけにバラバラになっていたが、五年ぶりに集まって、チームで仕事をする計画だ。ところが、そこに、かつて彼らを裏切って金を奪い逃げた女が現れ、仲間に戻りたいと言う。自分はお金は取っていない、別の男が取って逃げた、と言う女の説明を信じるもの、信じないもの、様々だが、女と共に仕事をすることになる。仕事が成功して大金を手にした六人だが、帰りの列車の中で、その大金が消えてしまう。誰が金を奪ったのか、誰と誰がグルなのか、誰が嘘をついているのか? 列車の密室の中で、それぞれの思惑が錯綜する。同題で、映画化もされた作品で、2001年の再演改訂版。

著者紹介:1967年、愛知県生まれ。立命館大学入学と同時に演劇活動を始め、89年にB級プラクティス(現:MONO)を結成。京都を拠点に活動し、劇作、演出、俳優としても活躍。99年『その鉄塔に男たちはいるという』で第6回OMS戯曲賞大賞。2000年、咲くやこの花賞、大阪府舞台芸術奨励賞、京都市芸術新人賞受賞。01年、文学座に書き下ろした『崩れた石垣、のぼる鮭たち』で第56回芸術祭賞優秀賞。03年、京都府文化賞奨励賞受賞。同年より文化庁新進芸術家研修制度で一年間ロンドンへ留学。テレビドラマ、ラジオ、映画脚本の執筆も多数行う。

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