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	<title>マガジン航[kɔː] &#187; アマゾン</title>
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	<description>for the future of the book</description>
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		<title>キンドルで読書体験の共有が可能に</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/06/20/read_sharing_on_kindle/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/06/20/read_sharing_on_kindle/#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 20 Jun 2010 01:06:48 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[iPad]]></category>
		<category><![CDATA[Twitter]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[キンドル]]></category>
		<category><![CDATA[電子書籍]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.dotbook.jp/magazine-k/?p=2913</guid>
		<description><![CDATA[posted by 仲俣暁生
以前、藤井あやさんが「キンドル萌漫」で紹介してくれた、キンドル・ファームウェアのバージョン2.5へのアップデートがついに開始されたようです。うちのキンドルにも、昨日の午後に自動的にインストールされており、さっそくいろいろ試してみました。
キンドルストアから購入した電子書籍や、自分のパソコンからインストールしたPDFファイルがフォルダで管理できるようになったことや、PDF を拡大表示できるようになったことも大きいですが、今回のアップデートの最大のポイントは、読書中の本のハイライト箇所をネット上で共有したり、ツイッターで呟いたりできる、「読書体験の共有」機能でしょう。
現状では英語でしか書き込めませんが、この機能を使えば、本を読み進めながら、気に入ったフレーズに対するコメントをツイッター上でリアルタイムにつぶやいたり、同じ本を読み進めている人の感想を知ることができるなど、ゆるやかな「読書会」がネット上で可能になります。
読書体験がシェアされる時代
今回アマゾンがキンドルで採用したサービスは、川添歩さんの「読書体験のクラウド化」という投稿にあったアイデアによく似ています。川添さんはこのときの投稿で以下の用に書いています。
このことから、次の未来が見えてきます。現時点では、「自分の本」たらしめている自分の書き込んだデータは、自分自身だけが参照するものです。自分の読書は、自分だけに閉じられた体験です。その「自分だけのデータ」を公開できる機能が、いずれ登場するでしょう。それは、メタファーではない、文字通りの「ソーシャルブックマーク」です。読書体験の共有化です。
自分が読んだ本を、ほかの人がどのように読んだのか、どこに線をひいたのか、それが分かるようになる のです。
これらは今回のキンドルのアップデートで、英語に限れば実現しています。
実際にどんな感じになるのか、ロバート・ダーントンの「The Case for Books」でためしてみました。本を前から順に読み進めていくと、こんな箇所に行き当たりました。自分ではハイライトを引いた覚えのない箇所ですが、他の７人の読者がここを重要と判断し、ハイライトを引いたことがわかります。

このように、他の読者によってどの箇所にハイライトが引かれているかということは、キンドル端末の中でも表示できますし、ネット上のキンドルストアでも確認が可能です。
「読書体験の共有化」はキンドルの専用端末だけでなく、iPad/iPhone用のアプリケーション、Kindle for iPad/iPhoneでも可能です。キンドルがたんなる読書用端末の名前ではなく、本の購入から読書体験の共有にいたるプラットフォームであることが、今回のアップデートでより明らかになりました。これらの画期的なサービスが、一刻もはやく日本語の電子書籍でも利用可能になることを願わずにはいられません。
※当初の原稿ではキンドルOSと表現していましたが、正確を期すためファームウェアという表現に訂正しました。
■関連記事
・キンドルfor PCをつかってみた
・iPadとキンドルを読書端末として比べてみたら
 Tweet This Post]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by 仲俣暁生</p>
<p>以前、藤井あやさんが<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/05/19/kindle_moe_mang/" target="_blank">「キンドル萌漫」</a>で紹介してくれた、キンドル・ファームウェアのバージョン2.5へのアップデートがついに開始されたようです。うちのキンドルにも、昨日の午後に自動的にインストールされており、さっそくいろいろ試してみました。</p>
<p>キンドルストアから購入した電子書籍や、自分のパソコンからインストールしたPDFファイルがフォルダで管理できるようになったことや、PDF を拡大表示できるようになったことも大きいですが、今回のアップデートの最大のポイントは、読書中の本のハイライト箇所をネット上で共有したり、ツイッターで呟いたりできる、「読書体験の共有」機能でしょう。</p>
<div id="attachment_2915" class="wp-caption aligncenter" style="width: 415px"><img class="size-full wp-image-2915  " title="kindle_twitter" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/06/kindle_twitter.jpg" alt="kindle_twitter" width="405" height="332" /><p class="wp-caption-text">［menu］＞［setting］で連動するソーシャルネットワークを選択できる</p></div>
<p>現状では英語でしか書き込めませんが、この機能を使えば、本を読み進めながら、気に入ったフレーズに対するコメントをツイッター上でリアルタイムにつぶやいたり、同じ本を読み進めている人の感想を知ることができるなど、ゆるやかな「読書会」がネット上で可能になります。</p>
<h3>読書体験がシェアされる時代</h3>
<p>今回アマゾンがキンドルで採用したサービスは、川添歩さんの<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/03/19/cloud_reading/" target="_blank">「読書体験のクラウド化」</a>という投稿にあったアイデアによく似ています。川添さんはこのときの投稿で以下の用に書いています。</p>
<blockquote><p>このことから、次の未来が見えてきます。現時点では、「自分の本」たらしめている自分の書き込んだデータは、自分自身だけが参照するものです。自分の読書は、自分だけに閉じられた体験です。その「自分だけのデータ」を公開できる機能が、いずれ登場するでしょう。それは、メタファーではない、文字通りの「ソーシャルブックマーク」です。読書体験の共有化です。</p>
<p>自分が読んだ本を、ほかの人がどのように読んだのか、どこに線をひいたのか、それが分かるようになる<span style="color: #0000ff;"> </span>のです。</p></blockquote>
<p>これらは今回のキンドルのアップデートで、英語に限れば実現しています。</p>
<div id="attachment_2925" class="wp-caption aligncenter" style="width: 415px"><img class="size-full wp-image-2925 " title="kindle_hilights_01" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/06/kindle_hilights_01.jpg" alt="kindle_hilights_01" width="405" height="304" /><p class="wp-caption-text">7人の読者が、この箇所にハイライト（下線）を引いている。</p></div>
<p style="text-align: left;">実際にどんな感じになるのか、ロバート・ダーントンの「The Case for Books」でためしてみました。本を前から順に読み進めていくと、こんな箇所に行き当たりました。自分ではハイライトを引いた覚えのない箇所ですが、他の７人の読者がここを重要と判断し、ハイライトを引いたことがわかります。</p>
<p style="text-align: left;"><span id="more-2913"></span></p>
<p style="text-align: left;">このように、他の読者によってどの箇所にハイライトが引かれているかということは、キンドル端末の中でも表示できますし、<a href="http://kindle.amazon.com/work/case-books-past-present-future/B002P85RAI" target="_blank">ネット上のキンドルストアでも確認が可能</a>です。</p>
<div id="attachment_2929" class="wp-caption aligncenter" style="width: 460px"><img class="size-full wp-image-2929" title="kindle_hilights_04" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/06/kindle_hilights_04.jpg" alt="kindle_hilights_04" width="450" height="338" /><p class="wp-caption-text">もっとも多くハイライトされている箇所が一覧でき、そのロケーションへと飛ぶこともできる。</p></div>
<p>「読書体験の共有化」はキンドルの専用端末だけでなく、iPad/iPhone用のアプリケーション、Kindle for iPad/iPhoneでも可能です。キンドルがたんなる読書用端末の名前ではなく、本の購入から読書体験の共有にいたるプラットフォームであることが、今回のアップデートでより明らかになりました。これらの画期的なサービスが、一刻もはやく日本語の電子書籍でも利用可能になることを願わずにはいられません。</p>
<h4>※当初の原稿ではキンドルOSと表現していましたが、正確を期すためファームウェアという表現に訂正しました。</h4>
<p>■関連記事<br />
・<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/20/kindle_for_pc/" target="_blank">キンドルfor PCをつかってみた</a><br />
・<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/04/07/ipad_and_kindle/" target="_blank">iPadとキンドルを読書端末として比べてみたら</a></p>
<p align="left"><a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E3%81%A7%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E4%BD%93%E9%A8%93%E3%81%AE%E5%85%B1%E6%9C%89%E3%81%8C%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AB+http://bit.ly/bMh1UH+%23magazine_k" title="Post to Twitter"><img class="nothumb" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/plugins/tweet-this/icons/tt-twitter.png" alt="Post to Twitter" /></a> <a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E3%81%A7%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E4%BD%93%E9%A8%93%E3%81%AE%E5%85%B1%E6%9C%89%E3%81%8C%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AB+http://bit.ly/bMh1UH+%23magazine_k" title="Post to Twitter">Tweet This Post</a></p>]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>キンドル萌漫</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/05/19/kindle_moe_mang/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/05/19/kindle_moe_mang/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 18 May 2010 23:57:37 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[マンガ]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[キンドル]]></category>
		<category><![CDATA[出版流通]]></category>
		<category><![CDATA[電子書籍]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.dotbook.jp/magazine-k/?p=2725</guid>
		<description><![CDATA[posted by 藤井あや（漫画家 日本Kindleの会管理人）







あとがきにかえて
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。
漫画で描いたとおりAmazonは電子書籍の分野において日本の数歩先を歩んでいます。日本語対応も公式発表はされてはいないものの、近い将来実現するでしょう。
また2010年5月末にはAppleのiPadも日本で発売されます。海外製の読書用端末、電子書籍プラットフォームが本格的に日本にやってくるということ。私はこれを歓迎すると同時に、電子書籍に対して消極的な日本の出版業界に不安を覚えるのです。書籍というのはその国の文化や価値観を支配する強力な武器となり得るからです。
是非日本でも業界全体での電子書籍の前向きな取り組みと迅速な対応を、心より願っております。
■関連サイト
・日本Ｋｉｎｄｌｅの会
・Kindle Software Update Version 2.5 　
・Amazon.com Digital Text Platform
・藤井あやのツイッター
・個人電子出版の可能性──マンガ家 藤井あや氏に聞く（Ascii.jp まつもとあつしの「メディア維新を行く」）
 Tweet This Post]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by 藤井あや（漫画家 日本Kindleの会管理人）</p>
<p><img class="aligncenter size-full wp-image-2747" title="01" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/05/011.jpg" alt="01" width="450" height="584" /><br />
<span id="more-2725"></span><img class="aligncenter size-full wp-image-2748" title="02" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/05/021.jpg" alt="02" width="450" height="630" /></p>
<p><img class="aligncenter size-full wp-image-2760" title="03" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/05/032.jpg" alt="03" width="450" height="630" /></p>
<p><img class="aligncenter size-full wp-image-2750" title="04" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/05/041.jpg" alt="04" width="450" height="630" /></p>
<p><img class="aligncenter size-full wp-image-2752" title="05" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/05/052.jpg" alt="05" width="450" height="630" /></p>
<p><img class="aligncenter size-full wp-image-2753" title="06" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/05/061.jpg" alt="06" width="450" height="630" /></p>
<p><img class="aligncenter size-full wp-image-2754" title="07" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/05/071.jpg" alt="07" width="450" height="630" /></p>
<h3>あとがきにかえて</h3>
<p>ここまでお読み下さり、ありがとうございました。</p>
<p>漫画で描いたとおりAmazonは電子書籍の分野において日本の数歩先を歩んでいます。日本語対応も公式発表はされてはいないものの、近い将来実現するでしょう。</p>
<p>また2010年5月末にはAppleのiPadも日本で発売されます。海外製の読書用端末、電子書籍プラットフォームが本格的に日本にやってくるということ。私はこれを歓迎すると同時に、電子書籍に対して消極的な日本の出版業界に不安を覚えるのです。書籍というのはその国の文化や価値観を支配する強力な武器となり得るからです。</p>
<p>是非日本でも業界全体での電子書籍の前向きな取り組みと迅速な対応を、心より願っております。</p>
<p>■関連サイト<br />
・<a href="http://kindlejapan.ning.com/" target="_blank">日本Ｋｉｎｄｌｅの会</a><br />
・<a href="http://amzn.to/dv0pyi" target="_blank">Kindle Software Update Version 2.5</a> 　<br />
・<a href="https://dtp.amazon.com/mn/signin" target="_blank">Amazon.com Digital Text Platform</a><br />
・<a href="http://twitter.com/ayafujii" target="_blank">藤井あやのツイッター</a><br />
・<a href="http://ascii.jp/elem/000/000/522/522551/" target="_blank">個人電子出版の可能性──マンガ家 藤井あや氏に聞く（Ascii.jp まつもとあつしの「メディア維新を行く」）</a></p>
<p align="left"><a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E8%90%8C%E6%BC%AB+http://bit.ly/alc0Bh+%23magazine_k" title="Post to Twitter"><img class="nothumb" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/plugins/tweet-this/icons/tt-twitter.png" alt="Post to Twitter" /></a> <a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E8%90%8C%E6%BC%AB+http://bit.ly/alc0Bh+%23magazine_k" title="Post to Twitter">Tweet This Post</a></p>]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>電子書籍にDRMは本当に有効か？</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/05/17/dispute_about_drm_for_ebook/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/05/17/dispute_about_drm_for_ebook/#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 17 May 2010 14:32:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[DRM]]></category>
		<category><![CDATA[アップル]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[作家]]></category>
		<category><![CDATA[著作権]]></category>
		<category><![CDATA[電子書籍]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.dotbook.jp/magazine-k/?p=2736</guid>
		<description><![CDATA[posted by yomoyomo （雑文書き・翻訳者）
日本においては、KindleとiPadを「黒船」に見立てる言説が多いですが、現在の出版業界をかつての音楽業界とのアナロジーで語る見方もよく見かけます。つまり、iPodとiTunes Music Storeが音楽産業において果たした役割を、iPad（iBook）やKindleが電子書籍市場の立ち上がりにおいて担うというわけです。
当然ながらその見方には新しい市場の開拓への期待だけでなく不安も多分に含まれますが、その不安のひとつに音楽業界に大きなダメージを与えたファイル共有などの海賊行為の歴史が、電子書籍においても繰り返されるのではないかという懸念があります。
今年の元旦に公開されたCNN.comの記事はタイトルからしてその懸念をストレートに表現しています。記事の中で、『リザベーション・ブルース』などの邦訳がある小説家、詩人のシャーマン・アレクシーは、「自分がスティーブン・キングやジェイムズ・パタースンといった大ベストセラー作家で、本が片っ端からデジタル化され、簡単に盗まれると考えたらホント恐ろしい。インターネットにおけるオープンソース文化とともに、所有の概念――芸術の所有の概念――は消え去っている。それが怖いんだ」と述べています。
シャーマン・アレクシーは明らかに「オープンソース」という言葉を誤用していますが、それはともかく彼の言わんとすることは分かります。デジタル化による複製の容易化とインターネットが組み合わさることで、自分の作品が簡単に盗まれることへの懸念です。
こうしたオンラインの海賊行為への対抗策として、真っ先に挙げられるのがデジタル著作権管理（Digital Rights Management、DRM）技術です。DRM は電子書籍の海賊行為の防止にも効果的なのでしょうか？
ちょうどオライリー・メディアのTools of Change for Publishingブログに、Kaplan Publishingのデジタルマーケティングマネージャであるブレット・サンダスキーが、DRMと海賊版の問題を考える文章を公開しています。
サンダスキーは「DRMにまつわる3つの神話」とその実情についてあっさりと書きます。


DRMは海賊行為を排除する：これは完全に間違い。海賊版のコンテンツは、我々が許可しようがしまいが、いつだって入手できる。
海賊行為は我々の顧客から盗んでいる：海賊版のコンテンツをダウンロードする人は、はじめから買うつもりがない。海賊行為は小売りの替わりではなくて、交わることのないエコシステムである。
出版社は強度なDRMをかけるほど利益があがる：これも間違い。実際には、DRM のかかってないコンテンツのほうが市場価値があがり、長い目でみればより利益があがると考える。


サンダスキーはDRMよりも、顧客が友人とコンテンツを共有する選択肢を与え、それにより新しい顧客にリーチするほうが得策だと説きます。「DRMにまつわる3つの神話」が上の現状の通りだとして、サンダスキーが考えるそれぞれの神話に対する対応策は以下の通りです。


人々がコンテンツを共有したがっているのだから、DRMが海賊行為を抑止しないのは既に分かっている。それに対しては、ユーザー間のコンテンツ共有を積極的に促進して海賊行為を回避し、出版社と消費者の両方にウィンウィンな状況を作り出して出版社の価値につなげるべき。
我々出版社がより優れ、より価値のある体験を提供すれば、海賊たちは我々の顧客から「盗む」ことはできない。
顧客基盤を増やし、顧客データを集め、顧客に直接関わり、積極的にブランドへの忠誠心を育て、賢くテクノロジーを活用する上質のユーザー体験を提供すれば、長い目で見ればより大きな利益につながる。


これを楽観的過ぎると見る向きもあるでしょうが、少なくともDRMには効果がないから頼れないという認識は出版業界においても特異なものではありません。例えば、『マガジン航』に公開されているジョン・シラクッサの「電子時代の読書～過去そして未来」にも同様の考えが示されていますし、事実Amazonも小規模な出版者に対して、DRMを外すのを容易にする選択肢を認めているという現実があります。
また「電子コミック「働きマン」が配信拒否になった理由&#8211;電子書籍時代の検閲」においてボイジャー代表取締役社長の萩野正昭氏が語るように、「DRMは幻想ですよ。打ち破られないDRMはないのではないでしょうか」という見方は、音楽分野におけるDRMの経緯を振り返れば、正当である蓋然性が高いでしょう。
ここでまた電子書籍と音楽業界とのアナロジーを持ち出すなら、長い目で見れば、海賊行為への懸念はあれどもそれよりDRMを外すメリットのほうが大きいと考える方向に電子書籍、電子出版の世界も進むと考えられるわけです。
今回DRMについて書こうと思ったのは、この長期的な流れに逆らう、しかも、間違えば大きな影響力を持ちかねない動きが散見されるからです。
今年の3月、総務省、文部科学省、経済産業省が開催した官民共同の懇談会「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」における議論、並びにそれについて伝える報道を見るにつけ、中抜きを恐れる出版関連業界が期待する標準規格というのは、結局日本独自のDRMではないかと疑いたくなりました。
またそれから間もなく一般社団法人日本電子書籍出版社協会の設立が発表され、それにも同様の疑念を感じてしまったわけですが、少なくとも松浦晋也氏が「電子書籍についての考察（その1）10年前の電子書籍コンソーシアム実験を振り返る」 に書くようながんじがらめだった著作権管理により失敗した（要因はそれだけではないでしょうが）電子書籍コンソーシアムの二の舞は避けなくてはなりません。
出版社がDRMさえかければ複製されないと盲信しているだけなら害はなさそうですが、DRMの最大の問題は、それがユーザーの利便性、コンテンツの正当な利用さえも損なうことです。特定の動作環境への依存を強いられ、その技術の恒久的な利用が保証されない問題もあります。
総務省や日本電子書籍出版社協会からは、特定メーカーに電子書籍に関する規格決定の主導権があることへの危機感が聞こえます。これに関する共通規格作りは意味のあることで、それに日本語組版に関する技術が活かされ、電子書籍の日本語環境が改善されれば良いのですが、無謬にこだわる日本人の悪いところが出て、できたのはユーザーの利用を縛るばかりで結局誰も使いたがらないDRMだけというのでは意味がありません。
ただこのままいくと、官民一体で日の丸ロックインな自滅により、元々阻止したかった特定メーカー（早い話がAmazonとApple）によるユーザー支配の実現を助けてしまうことがどうしても懸念されるのです。
 Tweet This Post]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by yomoyomo （雑文書き・翻訳者）</p>
<p>日本においては、KindleとiPadを「黒船」に見立てる言説が多いですが、現在の出版業界をかつての音楽業界とのアナロジーで語る見方もよく見かけます。つまり、iPodとiTunes Music Storeが音楽産業において果たした役割を、iPad（iBook）やKindleが電子書籍市場の立ち上がりにおいて担うというわけです。</p>
<p>当然ながらその見方には新しい市場の開拓への期待だけでなく不安も多分に含まれますが、その不安のひとつに音楽業界に大きなダメージを与えたファイル共有などの海賊行為の歴史が、電子書籍においても繰り返されるのではないかという懸念があります。</p>
<p>今年の元旦に公開された<a href="http://edition.cnn.com/2010/TECH/01/01/ebook.piracy/index.html" target="_blank">CNN.comの記事</a>はタイトルからしてその懸念をストレートに表現しています。記事の中で、『リザベーション・ブルース』などの邦訳がある小説家、詩人のシャーマン・アレクシーは、「自分がスティーブン・キングやジェイムズ・パタースンといった大ベストセラー作家で、本が片っ端からデジタル化され、簡単に盗まれると考えたらホント恐ろしい。インターネットにおけるオープンソース文化とともに、所有の概念――芸術の所有の概念――は消え去っている。それが怖いんだ」と述べています。</p>
<p>シャーマン・アレクシーは明らかに「オープンソース」という言葉を誤用していますが、それはともかく彼の言わんとすることは分かります。デジタル化による複製の容易化とインターネットが組み合わさることで、自分の作品が簡単に盗まれることへの懸念です。</p>
<p>こうしたオンラインの海賊行為への対抗策として、真っ先に挙げられるのがデジタル著作権管理（Digital Rights Management、DRM）技術です。DRM は電子書籍の海賊行為の防止にも効果的なのでしょうか？</p>
<p>ちょうどオライリー・メディアのTools of Change for Publishingブログに、<a href="http://www.kaptest.com/" target="_blank">Kaplan Publishing</a>のデジタルマーケティングマネージャであるブレット・サンダスキーが、<a href="http://toc.oreilly.com/2010/05/is-drm-more-costly-than-piracy.html" target="_blank">DRMと海賊版の問題を考える文章</a>を公開しています。</p>
<p><span id="more-2736"></span>サンダスキーは「DRMにまつわる3つの神話」とその実情についてあっさりと書きます。</p>
<ol>
<blockquote>
<li>DRMは海賊行為を排除する：これは完全に間違い。海賊版のコンテンツは、我々が許可しようがしまいが、いつだって入手できる。</li>
<li>海賊行為は我々の顧客から盗んでいる：海賊版のコンテンツをダウンロードする人は、はじめから買うつもりがない。海賊行為は小売りの替わりではなくて、交わることのないエコシステムである。</li>
<li>出版社は強度なDRMをかけるほど利益があがる：これも間違い。実際には、DRM のかかってないコンテンツのほうが市場価値があがり、長い目でみればより利益があがると考える。</li>
</blockquote>
</ol>
<p>サンダスキーはDRMよりも、顧客が友人とコンテンツを共有する選択肢を与え、それにより新しい顧客にリーチするほうが得策だと説きます。「DRMにまつわる3つの神話」が上の現状の通りだとして、サンダスキーが考えるそれぞれの神話に対する対応策は以下の通りです。</p>
<ol>
<blockquote>
<li>人々がコンテンツを共有したがっているのだから、DRMが海賊行為を抑止しないのは既に分かっている。それに対しては、ユーザー間のコンテンツ共有を積極的に促進して海賊行為を回避し、出版社と消費者の両方にウィンウィンな状況を作り出して出版社の価値につなげるべき。</li>
<li>我々出版社がより優れ、より価値のある体験を提供すれば、海賊たちは我々の顧客から「盗む」ことはできない。</li>
<li>顧客基盤を増やし、顧客データを集め、顧客に直接関わり、積極的にブランドへの忠誠心を育て、賢くテクノロジーを活用する上質のユーザー体験を提供すれば、長い目で見ればより大きな利益につながる。</li>
</blockquote>
</ol>
<p>これを楽観的過ぎると見る向きもあるでしょうが、少なくともDRMには効果がないから頼れないという認識は出版業界においても特異なものではありません。例えば、『マガジン航』に公開されているジョン・シラクッサの<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/the_once_and_future_e_book/" target="_blank">「電子時代の読書～過去そして未来」</a>にも同様の考えが示されていますし、事実Amazonも小規模な出版者に対して、<a href="http://www.niemanlab.org/2010/01/amazon-quietly-lets-publishers-remove-drm-from-kindle-ebooks/" target="_blank">DRMを外すのを容易にする選択肢を認めている</a>という現実があります。</p>
<p>また<a href="http://builder.japan.zdnet.com/sp/epub2010/story/0,3800103623,20412980,00.htm" target="_blank">「電子コミック「働きマン」が配信拒否になった理由&#8211;電子書籍時代の検閲」</a>においてボイジャー代表取締役社長の萩野正昭氏が語るように、「DRMは幻想ですよ。打ち破られないDRMはないのではないでしょうか」という見方は、音楽分野におけるDRMの経緯を振り返れば、正当である蓋然性が高いでしょう。</p>
<p>ここでまた電子書籍と音楽業界とのアナロジーを持ち出すなら、長い目で見れば、海賊行為への懸念はあれどもそれよりDRMを外すメリットのほうが大きいと考える方向に電子書籍、電子出版の世界も進むと考えられるわけです。</p>
<p>今回DRMについて書こうと思ったのは、この長期的な流れに逆らう、しかも、間違えば大きな影響力を持ちかねない動きが散見されるからです。</p>
<p>今年の3月、総務省、文部科学省、経済産業省が開催した官民共同の懇談会「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」における議論、並びにそれについて伝える報道を見るにつけ、中抜きを恐れる出版関連業界が期待する標準規格というのは、結局日本独自のDRMではないかと疑いたくなりました。</p>
<p>またそれから間もなく一般社団法人<a href="http://www.ebpaj.jp/" target="_blank">日本電子書籍出版社協会</a>の設立が発表され、それにも同様の疑念を感じてしまったわけですが、少なくとも松浦晋也氏が<a href="http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20100113/1022155/" target="_blank">「電子書籍についての考察（その1）10年前の電子書籍コンソーシアム実験を振り返る」</a> に書くようながんじがらめだった著作権管理により失敗した（要因はそれだけではないでしょうが）電子書籍コンソーシアムの二の舞は避けなくてはなりません。</p>
<p>出版社がDRMさえかければ複製されないと盲信しているだけなら害はなさそうですが、DRMの最大の問題は、それがユーザーの利便性、コンテンツの正当な利用さえも損なうことです。特定の動作環境への依存を強いられ、その技術の恒久的な利用が保証されない問題もあります。</p>
<p>総務省や日本電子書籍出版社協会からは、特定メーカーに電子書籍に関する規格決定の主導権があることへの危機感が聞こえます。これに関する共通規格作りは意味のあることで、それに日本語組版に関する技術が活かされ、電子書籍の日本語環境が改善されれば良いのですが、無謬にこだわる日本人の悪いところが出て、できたのはユーザーの利用を縛るばかりで結局誰も使いたがらないDRMだけというのでは意味がありません。</p>
<p>ただこのままいくと、官民一体で日の丸ロックインな自滅により、元々阻止したかった特定メーカー（早い話がAmazonとApple）によるユーザー支配の実現を助けてしまうことがどうしても懸念されるのです。</p>
<p align="left"><a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%9B%B8%E7%B1%8D%E3%81%ABDRM%E3%81%AF%E6%9C%AC%E5%BD%93%E3%81%AB%E6%9C%89%E5%8A%B9%E3%81%8B%EF%BC%9F+http://bit.ly/9xUsEa+%23magazine_k" title="Post to Twitter"><img class="nothumb" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/plugins/tweet-this/icons/tt-twitter.png" alt="Post to Twitter" /></a> <a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%9B%B8%E7%B1%8D%E3%81%ABDRM%E3%81%AF%E6%9C%AC%E5%BD%93%E3%81%AB%E6%9C%89%E5%8A%B9%E3%81%8B%EF%BC%9F+http://bit.ly/9xUsEa+%23magazine_k" title="Post to Twitter">Tweet This Post</a></p>]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>マクミラン対アマゾン、バトルの顛末</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/02/03/macmillan_vs_amazon/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/02/03/macmillan_vs_amazon/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 03 Feb 2010 14:50:14 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[キンドル]]></category>
		<category><![CDATA[出版流通]]></category>
		<category><![CDATA[電子書籍]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.dotbook.jp/magazine-k/?p=1980</guid>
		<description><![CDATA[posted by 大原けい(Lingual Literary Agency, NewYork)
1月29日の週末、何の予告もなしに米アマゾンのサイトから大手出版社の一つ、マクミランの本が急に買えなくなった（マクミランはドイツのホルツブリンクを親会社とし、傘下のインプリントには、一般書のセント・マーティンス、SF/ファンタジーのTor、文芸のファラー・ストラウス＆ジルー、ノンフィクションのヘンリー・ホルトなどを持つ）。断片的な事実関係が明らかになるにつれ、キンドル版Ｅブックの価格を巡る争いが発端になっていたことがわかった。
アメリカで約2年前から発売になったキンドルは、パソコン画面よりも目に優しいＥインク、パソコンにつながなくても1分以内に買ったタイトルをダウンロードできるG3ネットワーク、通信費はアマゾン持ち、などの理由で着実に浸透していった。読書好きの人にとって何よりも魅力的なのが、ハードカバーならどう安くても20ドルはする売れ筋の新刊の多くが、キンドル版なら本屋に足を運ぶこともなく即座に9.99ドルという値段で読めることだ。
ただしこれは、アマゾンがハードカバーを1冊売ったときと同じ売上げを版元に渡す条件だったので、キンドル普及のため、しばらく赤字大出血を覚悟でアマゾンが一方的に設定した値段だったことも確かだ。出版社側にとっては、ハードカバーが売れようが、キンドル版がダウンロードされようが、同じ売上げが懐に入ってくるのだから、アマゾンがどちらを売っても構わないように思えるかもしれない。しかしその一方で、自社のキンドル版Ｅブックの値段設定に対し、何の発言権もないこと、Ｅブックの値段に比べて、書店に並ぶハードカバーの新刊が割高に見えてくることを懸念していた。

「エージェンシー・モデル」は定着するか
今回マクミランがアマゾンに提示した新たな条件とは「エージェンシー・モデル」と呼ばれ、Ｅブックの価格はマクミラン側が決め、アマゾンがエージェントとして売上げから30％を受け取るというものだ。マクミラン側にとっても事実上ハードカバーを1冊売るより粗利が減るが、アマゾンも赤字が解消されるのだから、悪い話ではない。今話題のiPadでも、アップルと主な出版社との間で、同じエージェンシー・モデルでの話がまとまりつつある。
この2年間Ｅブック市場はキンドルの独占状態（一説には70％）だったが、バーンズ＆ノーブルのNookやアップルのiPadを始め、徐々に他社のデバイスも出揃い始め、アマゾンが好き勝手できなくなりつつある。赤字覚悟で他のどこよりも安い9.99ドルでＥブックを売る傍ら、ハードウェアのキンドルを売って儲ける方法もこれからは通用しない。となると、マクミランがキンドル版の値上げを要求してきたのはアマゾンにとっても好都合だったとも思える。傾向として著者団体はマクミランを支持し、読者はアマゾンに肩入れする声が大きいが、これも自然の摂理だろう。
今回の騒動がマクミランの本だけで収まるとは思えず、他の大手出版社がこれに加わる可能性も十分に考えられる。両社とも内々にコメントを発表しているが、この先どんな形になろうともマクミランがアマゾンと取引停止することは双方とも考えておらず、アマゾンのサイトからマクミランのＥブックだけでなく、紙の本までほとんど取引停止という措置をとったのはアマゾンの判断だが、今回はひとまずアマゾン側が折れるしかないと表明している。
ガチのバトルのように見えて、実際はネゴシエーション
グーグル・プリントの和解案の件についても言えるが、アメリカでは訴訟や今回の全面対決もネゴシエーションの方法のひとつに過ぎず、相手をとことんつぶそうとケンカをしているのではなく、お互いの立場でバトルをした後は、双方にとっていいところに落ち着けるように、取っ組み合っているだけなのだ。アマゾンとマクミランはこうしてＥブックの適正価格を模索しているとも言える。
何事においても「和」を優先する日本人は、こういう「バトルごっこ」がうまくできなくて話し合いが感情的になりやすいし、意見の対立が即、人格否定になりがちだし、ガチンコで本音を出さないで解決しようとする分、後でストレスが溜まったりするのではないだろうか？　アメリカで繰り返される訴訟合戦が恐ろしいものに見えるかもしれない。だがこれはケンカ好きのアメリカ企業の常套手段で、自由市場主義に則った公平なルールでバトルをした後は、またビジネスパートナーとしていっしょに仕事をしていくのである。
マクミランCEO、ジョン・サージェントの言葉が頭を離れない。「我々の話し合いが決裂したのは、目先の儲けの話ではなく、電子本の長期的展望の違いからである」。未来を見据えた、これがまだ第１ラウンドなのだということだろう。
■関連記事
・本の値引き競争で笑うのは誰？
・Amazon、MacmillanのKindleでの値上げ要求に降伏―消費者の判断は？（Tech Crunch Japan）
・アマゾンとマクミランがバトりんこ、仲良くＥブック適正価格を模索しだした—Amazon and Macmillan tango over the pricing of Kindle edition（マンハッタン Book and City）
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			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by 大原けい(Lingual Literary Agency, NewYork)</p>
<p>1月29日の週末、何の予告もなしに米アマゾンのサイトから大手出版社の一つ、<a href="http://us.macmillan.com/" target="_blank">マクミラン</a>の本が急に買えなくなった（マクミランはドイツのホルツブリンクを親会社とし、傘下のインプリントには、一般書のセント・マーティンス、SF/ファンタジーのTor、文芸のファラー・ストラウス＆ジルー、ノンフィクションのヘンリー・ホルトなどを持つ）。断片的な事実関係が明らかになるにつれ、キンドル版Ｅブックの価格を巡る争いが発端になっていたことがわかった。</p>
<p>アメリカで約2年前から発売になったキンドルは、パソコン画面よりも目に優しいＥインク、パソコンにつながなくても1分以内に買ったタイトルをダウンロードできるG3ネットワーク、通信費はアマゾン持ち、などの理由で着実に浸透していった。読書好きの人にとって何よりも魅力的なのが、ハードカバーならどう安くても20ドルはする売れ筋の新刊の多くが、キンドル版なら本屋に足を運ぶこともなく即座に9.99ドルという値段で読めることだ。</p>
<p>ただしこれは、アマゾンがハードカバーを1冊売ったときと同じ売上げを版元に渡す条件だったので、キンドル普及のため、しばらく赤字大出血を覚悟でアマゾンが一方的に設定した値段だったことも確かだ。出版社側にとっては、ハードカバーが売れようが、キンドル版がダウンロードされようが、同じ売上げが懐に入ってくるのだから、アマゾンがどちらを売っても構わないように思えるかもしれない。しかしその一方で、自社のキンドル版Ｅブックの値段設定に対し、何の発言権もないこと、Ｅブックの値段に比べて、書店に並ぶハードカバーの新刊が割高に見えてくることを懸念していた。</p>
<p><span id="more-1980"></span></p>
<h3>「エージェンシー・モデル」は定着するか</h3>
<p>今回マクミランがアマゾンに提示した新たな条件とは「エージェンシー・モデル」と呼ばれ、Ｅブックの価格はマクミラン側が決め、アマゾンがエージェントとして売上げから30％を受け取るというものだ。マクミラン側にとっても事実上ハードカバーを1冊売るより粗利が減るが、アマゾンも赤字が解消されるのだから、悪い話ではない。今話題のiPadでも、アップルと主な出版社との間で、同じエージェンシー・モデルでの話がまとまりつつある。</p>
<p>この2年間Ｅブック市場はキンドルの独占状態（一説には70％）だったが、バーンズ＆ノーブルのNookやアップルのiPadを始め、徐々に他社のデバイスも出揃い始め、アマゾンが好き勝手できなくなりつつある。赤字覚悟で他のどこよりも安い9.99ドルでＥブックを売る傍ら、ハードウェアのキンドルを売って儲ける方法もこれからは通用しない。となると、マクミランがキンドル版の値上げを要求してきたのはアマゾンにとっても好都合だったとも思える。傾向として<a href="http://www.authorsguild.org/advocacy/articles/the-right-battle.html" target="_blank">著者団体はマクミランを支持し</a>、読者はアマゾンに肩入れする声が大きいが、これも自然の摂理だろう。</p>
<div id="attachment_1990" class="wp-caption alignnone" style="width: 430px"><img class="size-full wp-image-1990" title="authors_guild_supports_macmillan" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/02/authors_guild_supports_macmillan.jpg" alt="マクミラン支持を表明した全米作家協会のサイト" width="420" height="364" /><p class="wp-caption-text">米国作家協会（the Authors Guild）はマクミラン支持を表明した。</p></div>
<p>今回の騒動がマクミランの本だけで収まるとは思えず、他の大手出版社がこれに加わる可能性も十分に考えられる。両社とも内々にコメントを発表しているが、この先どんな形になろうともマクミランがアマゾンと取引停止することは双方とも考えておらず、アマゾンのサイトからマクミランのＥブックだけでなく、紙の本までほとんど取引停止という措置をとったのはアマゾンの判断だが、今回はひとまずアマゾン側が折れるしかないと<a href="http://www.amazon.com/tag/kindle/forum/ref=cm_cd_tfp_ef_tft_tp?_encoding=UTF8&amp;cdForum=Fx1D7SY3BVSESG&amp;cdThread=Tx2MEGQWTNGIMHV&amp;displayType=tagsDetail" target="_blank">表明している</a>。</p>
<div id="attachment_2006" class="wp-caption alignnone" style="width: 430px"><img class="size-full wp-image-2006  " title="amazon_accepts_macmillan's_terms" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2010/02/amazon_accepts_macmillans_terms1.jpg" alt="アマゾンは最終的にマクミランの出した条件を受け入れた。" width="420" height="497" /><p class="wp-caption-text">アマゾンは最終的に、マクミランの出した条件を受け入れた。</p></div>
<h3>ガチのバトルのように見えて、実際はネゴシエーション</h3>
<p>グーグル・プリントの和解案の件についても言えるが、アメリカでは訴訟や今回の全面対決もネゴシエーションの方法のひとつに過ぎず、相手をとことんつぶそうとケンカをしているのではなく、お互いの立場でバトルをした後は、双方にとっていいところに落ち着けるように、取っ組み合っているだけなのだ。アマゾンとマクミランはこうしてＥブックの適正価格を模索しているとも言える。</p>
<p>何事においても「和」を優先する日本人は、こういう「バトルごっこ」がうまくできなくて話し合いが感情的になりやすいし、意見の対立が即、人格否定になりがちだし、ガチンコで本音を出さないで解決しようとする分、後でストレスが溜まったりするのではないだろうか？　アメリカで繰り返される訴訟合戦が恐ろしいものに見えるかもしれない。だがこれはケンカ好きのアメリカ企業の常套手段で、自由市場主義に則った公平なルールでバトルをした後は、またビジネスパートナーとしていっしょに仕事をしていくのである。</p>
<p>マクミランCEO、ジョン・サージェントの言葉が頭を離れない。「我々の話し合いが決裂したのは、目先の儲けの話ではなく、電子本の長期的展望の違いからである」。未来を見据えた、これがまだ第１ラウンドなのだということだろう。</p>
<p>■関連記事<br />
・<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/12/who-won-the-9-price-war/" target="_blank">本の値引き競争で笑うのは誰？</a><br />
・<a title="Amazon、MacmillanのKindleでの値上げ要求に降伏―消費者の判断は？" rel="bookmark" href="http://jp.techcrunch.com/archives/20100131amazon-caves-to-macmillans-ebook-pricing-demands/" target="_blank">Amazon、MacmillanのKindleでの値上げ要求に降伏―消費者の判断は？（Tech Crunch Japan）</a><br />
・<a href="http://oharakay.com/archives/2032" target="_blank">アマゾンとマクミランがバトりんこ、仲良くＥブック適正価格を模索しだした—Amazon and Macmillan tango over the pricing of Kindle edition（マンハッタン Book and City）</a></p>
<p align="left"><a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%B3%E5%AF%BE%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%80%81%E3%83%90%E3%83%88%E3%83%AB%E3%81%AE%E9%A1%9B%E6%9C%AB+http://bit.ly/dtn6tv+%23magazine_k" title="Post to Twitter"><img class="nothumb" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/plugins/tweet-this/icons/tt-twitter.png" alt="Post to Twitter" /></a> <a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%B3%E5%AF%BE%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%80%81%E3%83%90%E3%83%88%E3%83%AB%E3%81%AE%E9%A1%9B%E6%9C%AB+http://bit.ly/dtn6tv+%23magazine_k" title="Post to Twitter">Tweet This Post</a></p>]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>巨大電子書籍サイトがやってくる前に</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/01/06/before_the_big_ebookstore_arrives/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/01/06/before_the_big_ebookstore_arrives/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 05 Jan 2010 22:05:06 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[iPhone]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[書店]]></category>
		<category><![CDATA[電子書籍]]></category>

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		<description><![CDATA[posted by 旅烏 （万来堂書店2nd 管理人）
皆様初めまして。万来堂日記2ndというブログをやっております旅烏と申します。
少しだけ新刊書店にいたこともあるのですが（少しだけです。ほんの少しだけ）、現在はいわゆる新古書店に勤務しております。そのくせ、自分の勤務先ではあまり金を使わず、毎月新刊を2～3万円位購入し、「なぜ貯金ができないんだろう？」と頭をひねる不良店員でありますが。
ブログでは気の向くままにあることないこと書いているのですが、出版業界について書いたことも度々ありまして。それを読んでいただいた『マガジン航』さんから、何か書いてみませんかと声をかけていただいた次第です。
昨年2009年は、海の向こうで電子書籍をめぐる動きが活発化していることが、日本でも多く報じられた年でした。例えばグーグル「ブック検索」の集団訴訟和解についての問題。この和解は無料の検索に関するものであったかと思いますが、有料サービスもきちんと視野に入れているようです。
そしてアマゾンのキンドル、バーンズ・アンド・ノーブルのnook、ソニーのSony Reader等々、さまざまな電子書籍用デバイスが覇を争おうという様相（比較記事はこちらなどいかがでしょうか）。また、iPodやiPhoneでブイブイ言わせているアップルの動きも囁かれているところです。
日本もこの競争の場となるのは避けられないところでしょう。日本だけ蚊帳の外に置いておいてもらえると考えるのも、不自然な話です。
電子書籍への「スイッチング・コスト」について考える 
さて、話は変わるのですが、最近アマゾンで本を買う機会が増えました。いや、仕事の関係で引っ越した先に好みの本屋がないからという単純な理由なんですが。
以前は「リアル書店で思いもしなかった本と出合うというのは何物にも代えがたい、ネットでは体験不可能な魅力だ」と思っていたこともありまして。実際、つい最近も本屋の棚から何気なく手に取った本が非常に面白くて大満足したりといったこともあったんですが、いざネット書店を使った方がずっと便利という環境に置かれてみますと、ネットでも各ユーザーへのオススメやらなんやらで似たような体験をすることは可能なものですね。
私はネットで本を買うときはアマゾンを主に使っているのですが、アマゾンを使っていることになにか信念があるわけではありません。使い慣れているし、サービス内容にもおおむね満足していますし、今さら他のサービスに乗り換えるのもめんどくさいし。
携帯電話はSoftBankを使っています。ずっと以前はDocomoを使っていたんですが、その当時付き合っていた女性がJ-PHONEの携帯を持っていまして。通話料節約のために私もJ-PHONEに切り替え、別れた後もそのままダラダラと現在に至ります。iPhoneは面白そうなんだけど、今のところまだ買うつもりはありません。通勤時とかにいじれればまた違うんだろうけど、職場の近くに住んでるしなぁ、今。
音楽を聴くのはもっぱらiPodを……ああ、自分語りはもうお腹いっぱいですか、ごめんなさい。つまりですね、スイッチング・コストの話をしたかったのです。
スイッチング・コストって何かというと、いや、そういった方面にはとんと疎いものできちんとした説明なんてできやしないのですが、あるものから別のあるものへ乗り換える際のコスト、のことだそうです。細かいことはあれですよ、ググれググれ。
どちらが便利か、どちらが安いか、どちらが簡単か等々、合理的に諸条件を勘案してズバリと判断できれば世の中きっとうまくいくのですが、実際には私のようにめんどくささが先に立ち、ずるずると同じサービスを使い続けるユーザーも多いわけで。ここらへん、心理学でいうところの親近性効果とも関係あるのかもしれませんね。なじみ深いものにはなじみ深いというだけで好意的になってしまうという。
そう遠くない将来、アメリカやヨーロッパでの電子書籍競争の勝者が日本に乗り込んできたとき、日本の既存業者が直面しなければならないのがこのスイッチング・コストの問題、ということになるかと思います。
圧倒的な海外勢の在庫数
「電子書籍」で検索してみますと、日本における有力なサービスが上位に出てきます。電子書店パピレスの掲載冊数は13万強。eBookJapanのサイトには電子書籍販売数3万5千弱と書いてあります。みんな大好き青空文庫が9千弱。
ここで、最初の方でリンクした各電子書籍デバイスの比較記事に戻ってみますと、アマゾンのキンドルが35万冊。バーンズアンドノーブルのnookが75万冊。Sony Readerが10万冊＋グーグル経由でパブリックドメイン（詳しくは新年一発目の『マガジン航』の記事をどうぞ！）が100万冊だそうで。誤字じゃないですよ？　
ちなみに日本最大との呼び声もあるジュンク堂池袋本店は150万冊在庫だそうですが。
素直に考えると、黒船たる電子書籍サービスはアメリカやヨーロッパで成功した方法論で日本でも成功しようとするんじゃないかなと思うわけで。カタログ数もそれなりの数を用意するでしょう。
おまけに、すでに海外で、さまざまなコンテンツ（本、ゲーム、音楽、映画、etc）をさまざまなメディアで楽しむ潜在的なユーザー層から、自分たちのお客さんを勝ち取った実績のあるインターフェイスやシステムを引っ提げてくるわけです。日本の製本技術は諸外国に比べて高いから、日本の読者がすんなりと電子書籍へ移行するかどうかはまだまだ未知数だという声もありましょうが、その技術の高い本が売れていない時代なんですから、そんなものは大した慰めにはなりはしません。
せめてソニーが勝つようにと祈りを込めて、ソニーの単勝に全部突っ込むしかないのでしょうか。しかしこれは競馬の世界とは違います。有馬記念での負けを、東京大賞典で取り返すというわけにはいかないのです。
確かに海外からの刺客は強力ですが、レースはまだ始まっていないのです。なにかできることはないのでしょうか。大きな方向性としては、ひとつしかないと思います。海外から誰かが乗り込んでくる前に、すでに十分なくらいに、電子書籍で本を楽しむというライフスタイルを定着させてしまうことです。
日本でもまずは「大型書店」を作れ
人間が合理的な判断のみで動いているならば、海外からのサービスに既存のサービスはたやすくお客さんを奪われてしまうかもしれません。しかし、人間はそこまで割り切ることのできる動物でもありません。ありていに言うと乗り換えるのはめんどくさいのです。
私みたいに「めんどくさいなー」と言っている怠惰な集団がうだうだしている間に、よりサービスを洗練して競合するサービスに引けを取らないものに仕立てていくのは可能でしょう。
ところが、日本で「電子書籍を楽しむ」というスタイルの定着が十分ではないところに黒船が上陸したときには、多くの人が黒船上陸の時点で初めてそのライフスタイルに触れることになります。こうなってしまうと、そもそも既存のサービスから他のサービスへと切り替えるという意味でのスイッチング・コストは存在しません。おまけに、今までの「電子書籍を利用しない」ライフスタイルから「電子書籍を楽しむ」ライフスタイルへの切り替えという意味では、すでに海外で実績を残しているわけで、もう勝ち目はありません。 
海外においてすでに、電子書籍は「ビル丸ごとの大型書店が手元に！」という状況を実現しかけています。翻って日本では、なんとか中規模の書店に手が届いたかどうか、といったところかと思います。リアル店舗のアナロジーで言うならば、接客がまだかなわなくても、棚の作りがまだかなわなくても、まずは大型書店を作らないと。リアル店舗ならば大規模店に対抗して足下の商圏をしっかり確保するのもありかもしれませんが、ネットの世界では商圏が日本全体となってしまうのですから。
電子書籍をめぐる問題・課題については、実にさまざまなものがあるだろうというのは想像に難くありません。しかしながら、海外にお金を持っていかれるのが悔しいなあと――それこそネット書店としてのアマゾンのときのように――思うならば、電子書籍をめぐる動きの中心には「いかにしてカタログ数を増やすか」という目標がまず置かれるべきだと考える次第です。
おりしもゼロ年代最後のクリスマス、アマゾンにおいて25日の電子書籍の売り上げがリアル書籍の売り上げを上回ったとの報道がなされました。
海外では新しいライフスタイルが定着しかけています。おそらく、あまり時間は残っていません。今年のうちに上陸するかも？　……しても不思議じゃないですよね、実際。
■関連記事
・グーグル訴訟で新和解案　英米文化圏の作品に限定（asahi.com）
・米グーグルの電子書籍、10年に日本で有料サービス（IT-PLUS）
・nookとその仲間たち―最新eブックリーダー、スペック比較表（Tech Crunch）
・Amazon、Kindle向け電子書籍販売がリアル書籍を超えたと発表（ITmedia）
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			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by 旅烏 （万来堂書店2nd 管理人）</p>
<p>皆様初めまして。<a href="http://d.hatena.ne.jp/banraidou/" target="_blank">万来堂日記2nd</a>というブログをやっております旅烏と申します。</p>
<p>少しだけ新刊書店にいたこともあるのですが（少しだけです。ほんの少しだけ）、現在はいわゆる新古書店に勤務しております。そのくせ、自分の勤務先ではあまり金を使わず、毎月新刊を2～3万円位購入し、「なぜ貯金ができないんだろう？」と頭をひねる不良店員でありますが。</p>
<p>ブログでは気の向くままにあることないこと書いているのですが、出版業界について書いたことも度々ありまして。それを読んでいただいた『マガジン航』さんから、何か書いてみませんかと声をかけていただいた次第です。</p>
<p>昨年2009年は、海の向こうで電子書籍をめぐる動きが活発化していることが、日本でも多く報じられた年でした。例えば<a href="http://www.asahi.com/culture/update/1114/TKY200911140234.html" target="_blank">グーグル「ブック検索」の集団訴訟和解についての問題</a>。この和解は無料の検索に関するものであったかと思いますが、<a href="http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AS1D24082%2024112009" target="_blank">有料サービスもきちんと視野に入れている</a>ようです。</p>
<p>そしてアマゾンのキンドル、バーンズ・アンド・ノーブルのnook、ソニーのSony Reader等々、さまざまな電子書籍用デバイスが覇を争おうという様相（比較記事は<a href="http://jp.techcrunch.com/archives/20091020chart-how-the-nook-stacks-up-in-the-ereader-race/" target="_blank">こちら</a>などいかがでしょうか）。また、iPodやiPhoneでブイブイ言わせているアップルの動きも囁かれているところです。</p>
<p>日本もこの競争の場となるのは避けられないところでしょう。日本だけ蚊帳の外に置いておいてもらえると考えるのも、不自然な話です。<img title="もっと読む..." src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-includes/js/tinymce/plugins/wordpress/img/trans.gif" alt="" /><img title="もっと読む..." src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-includes/js/tinymce/plugins/wordpress/img/trans.gif" alt="" /><span id="more-1734"></span></p>
<h3>電子書籍への「スイッチング・コスト」について考える </h3>
<p>さて、話は変わるのですが、最近アマゾンで本を買う機会が増えました。いや、仕事の関係で引っ越した先に好みの本屋がないからという単純な理由なんですが。</p>
<p>以前は「リアル書店で思いもしなかった本と出合うというのは何物にも代えがたい、ネットでは体験不可能な魅力だ」と思っていたこともありまして。実際、つい最近も本屋の棚から何気なく手に取った本が非常に面白くて大満足したりといったこともあったんですが、いざネット書店を使った方がずっと便利という環境に置かれてみますと、ネットでも各ユーザーへのオススメやらなんやらで似たような体験をすることは可能なものですね。</p>
<p>私はネットで本を買うときはアマゾンを主に使っているのですが、アマゾンを使っていることになにか信念があるわけではありません。使い慣れているし、サービス内容にもおおむね満足していますし、今さら他のサービスに乗り換えるのもめんどくさいし。</p>
<p>携帯電話はSoftBankを使っています。ずっと以前はDocomoを使っていたんですが、その当時付き合っていた女性がJ-PHONEの携帯を持っていまして。通話料節約のために私もJ-PHONEに切り替え、別れた後もそのままダラダラと現在に至ります。iPhoneは面白そうなんだけど、今のところまだ買うつもりはありません。通勤時とかにいじれればまた違うんだろうけど、職場の近くに住んでるしなぁ、今。</p>
<p>音楽を聴くのはもっぱらiPodを……ああ、自分語りはもうお腹いっぱいですか、ごめんなさい。つまりですね、スイッチング・コストの話をしたかったのです。</p>
<p>スイッチング・コストって何かというと、いや、そういった方面にはとんと疎いものできちんとした説明なんてできやしないのですが、あるものから別のあるものへ乗り換える際のコスト、のことだそうです。細かいことはあれですよ、ググれググれ。</p>
<p>どちらが便利か、どちらが安いか、どちらが簡単か等々、合理的に諸条件を勘案してズバリと判断できれば世の中きっとうまくいくのですが、実際には私のようにめんどくささが先に立ち、ずるずると同じサービスを使い続けるユーザーも多いわけで。ここらへん、心理学でいうところの親近性効果とも関係あるのかもしれませんね。なじみ深いものにはなじみ深いというだけで好意的になってしまうという。</p>
<p>そう遠くない将来、アメリカやヨーロッパでの電子書籍競争の勝者が日本に乗り込んできたとき、日本の既存業者が直面しなければならないのがこのスイッチング・コストの問題、ということになるかと思います。</p>
<h3>圧倒的な海外勢の在庫数</h3>
<p>「電子書籍」で検索してみますと、日本における有力なサービスが上位に出てきます。電子書店パピレスの掲載冊数は13万強。eBookJapanのサイトには電子書籍販売数3万5千弱と書いてあります。みんな大好き青空文庫が9千弱。</p>
<p>ここで、最初の方でリンクした各電子書籍デバイスの比較記事に戻ってみますと、アマゾンのキンドルが35万冊。バーンズアンドノーブルのnookが75万冊。Sony Readerが10万冊＋グーグル経由でパブリックドメイン（詳しくは新年一発目の<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/01/04/public_domain_day_2010/" target="_blank">『マガジン航』の記事</a>をどうぞ！）が100万冊だそうで。誤字じゃないですよ？　</p>
<p>ちなみに日本最大との呼び声もあるジュンク堂池袋本店は150万冊在庫だそうですが。</p>
<p>素直に考えると、黒船たる電子書籍サービスはアメリカやヨーロッパで成功した方法論で日本でも成功しようとするんじゃないかなと思うわけで。カタログ数もそれなりの数を用意するでしょう。</p>
<p>おまけに、すでに海外で、さまざまなコンテンツ（本、ゲーム、音楽、映画、etc）をさまざまなメディアで楽しむ潜在的なユーザー層から、自分たちのお客さんを勝ち取った実績のあるインターフェイスやシステムを引っ提げてくるわけです。日本の製本技術は諸外国に比べて高いから、日本の読者がすんなりと電子書籍へ移行するかどうかはまだまだ未知数だという声もありましょうが、その技術の高い本が売れていない時代なんですから、そんなものは大した慰めにはなりはしません。</p>
<p>せめてソニーが勝つようにと祈りを込めて、ソニーの単勝に全部突っ込むしかないのでしょうか。しかしこれは競馬の世界とは違います。有馬記念での負けを、東京大賞典で取り返すというわけにはいかないのです。</p>
<p>確かに海外からの刺客は強力ですが、レースはまだ始まっていないのです。なにかできることはないのでしょうか。大きな方向性としては、ひとつしかないと思います。海外から誰かが乗り込んでくる前に、すでに十分なくらいに、電子書籍で本を楽しむというライフスタイルを定着させてしまうことです。</p>
<h3>日本でもまずは「大型書店」を作れ</h3>
<p>人間が合理的な判断のみで動いているならば、海外からのサービスに既存のサービスはたやすくお客さんを奪われてしまうかもしれません。しかし、人間はそこまで割り切ることのできる動物でもありません。ありていに言うと乗り換えるのはめんどくさいのです。</p>
<p>私みたいに「めんどくさいなー」と言っている怠惰な集団がうだうだしている間に、よりサービスを洗練して競合するサービスに引けを取らないものに仕立てていくのは可能でしょう。</p>
<p>ところが、日本で「電子書籍を楽しむ」というスタイルの定着が十分ではないところに黒船が上陸したときには、多くの人が黒船上陸の時点で初めてそのライフスタイルに触れることになります。こうなってしまうと、そもそも既存のサービスから他のサービスへと切り替えるという意味でのスイッチング・コストは存在しません。おまけに、今までの「電子書籍を利用しない」ライフスタイルから「電子書籍を楽しむ」ライフスタイルへの切り替えという意味では、すでに海外で実績を残しているわけで、もう勝ち目はありません。 </p>
<p>海外においてすでに、電子書籍は「ビル丸ごとの大型書店が手元に！」という状況を実現しかけています。翻って日本では、なんとか中規模の書店に手が届いたかどうか、といったところかと思います。リアル店舗のアナロジーで言うならば、接客がまだかなわなくても、棚の作りがまだかなわなくても、まずは大型書店を作らないと。リアル店舗ならば大規模店に対抗して足下の商圏をしっかり確保するのもありかもしれませんが、ネットの世界では商圏が日本全体となってしまうのですから。</p>
<p>電子書籍をめぐる問題・課題については、実にさまざまなものがあるだろうというのは想像に難くありません。しかしながら、海外にお金を持っていかれるのが悔しいなあと――それこそネット書店としてのアマゾンのときのように――思うならば、電子書籍をめぐる動きの中心には「いかにしてカタログ数を増やすか」という目標がまず置かれるべきだと考える次第です。</p>
<p>おりしもゼロ年代最後のクリスマス、アマゾンにおいて<a href="http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0912/28/news013.html" target="_blank">25日の電子書籍の売り上げがリアル書籍の売り上げを上回ったとの報道</a>がなされました。</p>
<p>海外では新しいライフスタイルが定着しかけています。おそらく、あまり時間は残っていません。今年のうちに上陸するかも？　……しても不思議じゃないですよね、実際。</p>
<p>■関連記事<br />
・<a href="http://www.asahi.com/culture/update/1114/TKY200911140234.html" target="_blank">グーグル訴訟で新和解案　英米文化圏の作品に限定（asahi.com）</a><br />
・<a href="http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AS1D24082%2024112009" target="_blank">米グーグルの電子書籍、10年に日本で有料サービス（IT-PLUS）</a><br />
・<a href="http://jp.techcrunch.com/archives/20091020chart-how-the-nook-stacks-up-in-the-ereader-race/" target="_blank">nookとその仲間たち―最新eブックリーダー、スペック比較表（Tech Crunch）</a><br />
・<a href="http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0912/28/news013.html" target="_blank">Amazon、Kindle向け電子書籍販売がリアル書籍を超えたと発表（ITmedia）</a></p>
<p align="left"><a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E5%B7%A8%E5%A4%A7%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%9B%B8%E7%B1%8D%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88%E3%81%8C%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8B%E5%89%8D%E3%81%AB+http://bit.ly/7ARBwI+%23magazine_k" title="Post to Twitter"><img class="nothumb" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/plugins/tweet-this/icons/tt-twitter.png" alt="Post to Twitter" /></a> <a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E5%B7%A8%E5%A4%A7%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%9B%B8%E7%B1%8D%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88%E3%81%8C%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8B%E5%89%8D%E3%81%AB+http://bit.ly/7ARBwI+%23magazine_k" title="Post to Twitter">Tweet This Post</a></p>]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>読み物コーナーに新記事を追加</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/12/29/yomimono_tsuika-2/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/12/29/yomimono_tsuika-2/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 29 Dec 2009 05:24:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[お知らせ]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[キンドル]]></category>
		<category><![CDATA[グーグル]]></category>
		<category><![CDATA[電子書籍]]></category>

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		<description><![CDATA[posted by 仲俣暁生
読み物コーナーに、エド・ベイリーの「プライバシーに関する電子書籍バイヤーズガイド」を追加しました。この記事は電子フロンティア財団のサイトに公開された、エド・ベイリーのAn E-Book Buyer&#8217;s Guide to Privacyという記事からの翻訳です。
アマゾンのキンドルをはじめ、アメリカですでに実用化されている五つの電子書籍（電子書籍端末によるものだけでなく、Google Booksのようなサービスも含む）におけるプライバシー・ポリシーを比較したものですが、こうして比較してみると、サービスを提供する企業によって、思いのほか大きな差があることがわかります。
たとえば「読者が何を読んでいるか監視できる？」という項目を比較すると、アマゾンやグーグルは読んだ本のタイトルやページの履歴を記録・読書履歴を「記録」（グーグル）したり、「無線を通して収集する可能性がある」（アマゾン）のに対し、ソニーのReaderでは「機器上のコンテンツに関する情報を記録しない」とされています。
たしかに、これまでのアマゾンやグーグルのビジネスモデルを考えれば、たんに電子書籍のコンテンツを販売するだけでなく、読者の読書行動の履歴を集めることが彼らの電子書籍ビジネスの根幹にあるのではないか、とさえ想像したくなります（実際、アマゾンは「ウィスパーシンク（Wispesync）」という技術によって、読者の閲覧しているページをPCとキンドル端末で同期させています）。
電子書籍の普及がアメリカで急速に進んでいることは先日の記事でも紹介しましたが、デバイスの見た目や使い勝手だけでなく、プライバシー・ポリシーのような部分まで比較しながら、利用するサービスを選択したほうがよさそうです。
■関連記事
・Kindle for PCを使ってみた
・Kindle for PCを使ってみた（続）
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			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by 仲俣暁生</p>
<p>読み物コーナーに、エド・ベイリーの<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/an_e-book_buyers_guide_to_privacy/" target="_blank">「プライバシーに関する電子書籍バイヤーズガイド」</a>を追加しました。この記事は<a href="http://www.eff.org/" target="_blank">電子フロンティア財団</a>のサイトに公開された、エド・ベイリーの<a href="http://www.eff.org/deeplinks/2009/12/e-book-privacy" target="_blank">An E-Book Buyer&#8217;s Guide to Privacy</a>という記事からの翻訳です。</p>
<p>アマゾンのキンドルをはじめ、アメリカですでに実用化されている五つの電子書籍（電子書籍端末によるものだけでなく、Google Booksのようなサービスも含む）におけるプライバシー・ポリシーを比較したものですが、こうして比較してみると、サービスを提供する企業によって、思いのほか大きな差があることがわかります。</p>
<p>たとえば「読者が何を読んでいるか監視できる？」という項目を比較すると、アマゾンやグーグルは読んだ本のタイトルやページの履歴を記録・読書履歴を「記録」（グーグル）したり、「無線を通して収集する可能性がある」（アマゾン）のに対し、ソニーのReaderでは「機器上のコンテンツに関する情報を記録しない」とされています。</p>
<p>たしかに、これまでのアマゾンやグーグルのビジネスモデルを考えれば、たんに電子書籍のコンテンツを販売するだけでなく、読者の読書行動の履歴を集めることが彼らの電子書籍ビジネスの根幹にあるのではないか、とさえ想像したくなります（実際、アマゾンは「ウィスパーシンク（Wispesync）」という技術によって、<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/20/kindle_for_pc/" target="_blank">読者の閲覧しているページをPCとキンドル端末で同期させています</a>）。</p>
<p>電子書籍の普及がアメリカで急速に進んでいることは<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/12/27/future_book/" target="_blank">先日の記事</a>でも紹介しましたが、デバイスの見た目や使い勝手だけでなく、プライバシー・ポリシーのような部分まで比較しながら、利用するサービスを選択したほうがよさそうです。</p>
<p>■関連記事<br />
・<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/20/kindle_for_pc/" target="_blank">Kindle for PCを使ってみた</a><br />
・<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/21/kindle_for_pc_02/" target="_blank">Kindle for PCを使ってみた（続）</a></p>
<p align="left"><a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E8%AA%AD%E3%81%BF%E7%89%A9%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%81%AB%E6%96%B0%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%82%92%E8%BF%BD%E5%8A%A0+http://bit.ly/7GUf91+%23magazine_k" title="Post to Twitter"><img class="nothumb" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/plugins/tweet-this/icons/tt-twitter.png" alt="Post to Twitter" /></a> <a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E8%AA%AD%E3%81%BF%E7%89%A9%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%81%AB%E6%96%B0%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%82%92%E8%BF%BD%E5%8A%A0+http://bit.ly/7GUf91+%23magazine_k" title="Post to Twitter">Tweet This Post</a></p>]]></content:encoded>
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		<title>「未来の本」のために必要なこと</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/12/27/future_book/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/12/27/future_book/#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 27 Dec 2009 14:00:24 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[キンドル]]></category>
		<category><![CDATA[電子書籍]]></category>

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		<description><![CDATA[posted by 仲俣暁生
今年のクリスマスの日、アメリカのアマゾン・コムではついに、キンドル用の電子書籍の売り上げが紙の本を上回ったそうです（アマゾンのプレスリリースはこちら）。キンドルに対抗してクリスマス商戦前に売り出されたバーンズアンドノーブルの電子書籍リーダーNookも人気で、品薄が伝えられています。こうした報道を見ると、アメリカではそろそろ電子の本が、紙の本と同様に生活に根づきつつあるのだな、と感じます。
ここに掲載したイラストは、漫画家のさべあ のまさんに、以前、私が編集をしていた『季刊・本とコンピューター』という雑誌の「未来の本のつくり方」という特集のなかで、「2100年の本」というテーマで描いていただいたものです。来年は「2100年」ではなくまだ2010年ですが、このイラストのなかで夢見られている機能のうち、すでにいくつかは実用化されています。しかし、いまだに私たちの目の前に「未来の本」は登場していません。

この特集を組んだのは2004年の夏のことです。同年春、ソニーが現在のキンドルと同じ電子ペーパーの技術を採用したリブリエという端末を発売しました。前年の03年には松下電機産業（現パナソニック）がΣブックを発売しており、2004年は「電子出版元年」という期待が高まった時期でした。しかしその後、ソニーは07年にリブリエの製造中止を決め、電子書籍のコンテンツを提供していたTimebook Townも08年いっぱいでサービスを終了。Σブックも同様に製造中止となり、コンテンツの供給も止まりました。これらの電子書籍リーダーを買ってしまった人は、文字どおり宝の持ち腐れになってしまったわけです。
アマゾン・コムでの１日の電子書籍の売上が、紙の本を上回るという事態は、日本でいえば、大型書店チェーンの１日分の売上を電子書籍が稼ぎ出すということに等しく、にわかには信じられないほどです。アマゾンのプレスリリースでは、すでにキンドルストアには「39万タイトル」以上の品揃えがあるとも謳われています。日本ではついに離陸しなかった電子出版ビジネスが、なぜアメリカでは、短期間にここまで定着したのでしょうか。
電子的な出版物が紙の本と同じように社会に普及するためには、出来のいい電子書籍リーダーがあるだけでは不十分です。出版社や書店といった出版界の既存のプレイヤーの積極的な参入、とりわけ出版社による、電子書籍リーダーに向けた継続的な出版活動が必要です。しかし、日本ではいまのところ、PCとiPhone用電子書籍の版元直販を開始した、ディスカヴァー・トゥエンティワンの「デジタルブックストア」が目立つ程度で、キンドルやiPhoneに向けた本格的な電子出版ビジネスの動きは、出版社の側からは聞こえてきません。その間にインターネット上では、青空文庫のアーカイブに収められたテキストをキンドルでも読みやすいPDFに変換してくれる「青空キンドル」が登場し、好評を得ています。
アマゾンは今月14日に、日本市場を含む全世界に向けて、Kindle for iPhoneの提供も開始しました。すでに日本向けにリリースされているKindle for PCと会わせて、電子書籍のマルチプラットフォーム化が着々と進んでいます。キンドルストアで売られている英語の本に限れば、紙の本のほかに、PC、キンドル端末、iPhoneのいずれでも読める環境が整ったというわけです。
アメリカ市場向けに Readerを発売しているソニーが、日本でも電子出版ビジネスから撤退していなれば、まったく状況はちがっていたかもしれません。しかし、アメリカや韓国での動きに比べると、日本での出版社・書店の電子書籍への取り組みは、一回り遅れています。2010年こそ、日本の出版界が本当の意味での「電子出版元年」を迎えることを心から期待します。
■関連記事
・電子書籍端末がソニーの“救世主”に　日本再参入も視野（ITmediaニュース）
・電子書籍端末売れず──ソニーと松下が事実上撤退（ITmediaニュース）
・Kindleで「青空文庫」を読もう　サポーターが自動変換サービスを公開（WIRED VISION）
・米Amazon、「Kindle for iPhone」を日本を含む60カ国以上で公開（Internet Watch）
・KindleのiPhoneアプリはハードウェアとしてのKindleの消滅を予告？（Tech Crunch Japan）
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			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by 仲俣暁生</p>
<p>今年のクリスマスの日、アメリカのアマゾン・コムではついに、キンドル用の電子書籍の売り上げが紙の本を上回ったそうです（<a href="http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&amp;p=irol-newsArticle&amp;ID=1369429&amp;highlight=" target="_blank">アマゾンのプレスリリースはこちら</a>）。キンドルに対抗してクリスマス商戦前に売り出された<a href="http://www.barnesandnoble.com/nook/" target="_blank">バーンズアンドノーブルの電子書籍リーダーNook</a>も人気で、品薄が伝えられています。こうした報道を見ると、アメリカではそろそろ電子の本が、紙の本と同様に生活に根づきつつあるのだな、と感じます。</p>
<div id="attachment_1627" class="wp-caption alignnone" style="width: 460px"><img class="size-full wp-image-1627" title="sabear_illust" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2009/12/sabear_illust.jpg" alt="イラストレーション by さべあのま" width="450" height="550" /><p class="wp-caption-text">イラストレーション by さべあ のま</p></div>
<p>ここに掲載したイラストは、漫画家の<a href="http://www.ne.jp/asahi/otasky/hp/" target="_blank">さべあ のま</a>さんに、以前、私が編集をしていた『季刊・本とコンピューター』という雑誌の「未来の本のつくり方」という特集のなかで、「2100年の本」というテーマで描いていただいたものです。来年は「2100年」ではなくまだ2010年ですが、このイラストのなかで夢見られている機能のうち、すでにいくつかは実用化されています。しかし、いまだに私たちの目の前に「未来の本」は登場していません。</p>
<p><span id="more-1626"></span></p>
<p>この特集を組んだのは2004年の夏のことです。同年春、ソニーが現在のキンドルと同じ電子ペーパーの技術を採用した<a href="http://www.sony.jp/products/Consumer/LIBRIE/" target="_blank">リブリエ</a>という端末を発売しました。前年の03年には松下電機産業（現パナソニック）が<a href="http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/17387.html" target="_blank">Σブック</a>を発売しており、2004年は「電子出版元年」という期待が高まった時期でした。しかしその後、ソニーは07年にリブリエの製造中止を決め、電子書籍のコンテンツを提供していたTimebook Townも08年いっぱいでサービスを終了。Σブックも同様に製造中止となり、コンテンツの供給も止まりました。これらの電子書籍リーダーを買ってしまった人は、文字どおり宝の持ち腐れになってしまったわけです。</p>
<p>アマゾン・コムでの１日の電子書籍の売上が、紙の本を上回るという事態は、日本でいえば、大型書店チェーンの１日分の売上を電子書籍が稼ぎ出すということに等しく、にわかには信じられないほどです。アマゾンのプレスリリースでは、すでにキンドルストアには「39万タイトル」以上の品揃えがあるとも謳われています。日本ではついに離陸しなかった電子出版ビジネスが、なぜアメリカでは、短期間にここまで定着したのでしょうか。</p>
<p>電子的な出版物が紙の本と同じように社会に普及するためには、出来のいい電子書籍リーダーがあるだけでは不十分です。出版社や書店といった出版界の既存のプレイヤーの積極的な参入、とりわけ出版社による、電子書籍リーダーに向けた継続的な出版活動が必要です。しかし、日本ではいまのところ、PCとiPhone用電子書籍の版元直販を開始した、<a href="http://store.d21.co.jp/" target="_blank">ディスカヴァー・トゥエンティワンの「デジタルブックストア」</a>が目立つ程度で、キンドルやiPhoneに向けた本格的な電子出版ビジネスの動きは、出版社の側からは聞こえてきません。その間にインターネット上では、<a href="http://www.aozora.gr.jp/" target="_blank">青空文庫</a>のアーカイブに収められたテキストをキンドルでも読みやすいPDFに変換してくれる<a href="http://a2k.aill.org/" target="_blank">「青空キンドル」</a>が登場し、好評を得ています。</p>
<p>アマゾンは今月14日に、日本市場を含む全世界に向けて、<a href="http://www.amazon.com/gp/feature.html?ie=UTF8&amp;docId=1000301301" target="_blank">Kindle for iPhone</a>の提供も開始しました。すでに日本向けにリリースされている<a href="http://www.amazon.com/gp/feature.html/ref=kcp_pc_mkt_lnd?docId=1000426311" target="_blank">Kindle for PC</a>と会わせて、電子書籍のマルチプラットフォーム化が着々と進んでいます。キンドルストアで売られている英語の本に限れば、紙の本のほかに、PC、キンドル端末、iPhoneのいずれでも読める環境が整ったというわけです。</p>
<p>アメリカ市場向けに<a href="http://www.sonystyle.com/webapp/wcs/stores/servlet/CategoryDisplay?catalogId=10551&amp;storeId=10151&amp;langId=-1&amp;categoryId=8198552921644523779" target="_blank"> Reader</a>を発売しているソニーが、日本でも電子出版ビジネスから撤退していなれば、まったく状況はちがっていたかもしれません。しかし、アメリカや<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/10/25/reading_online_in_korean/" target="_blank">韓国での動き</a>に比べると、日本での出版社・書店の電子書籍への取り組みは、一回り遅れています。2010年こそ、日本の出版界が本当の意味での「電子出版元年」を迎えることを心から期待します。</p>
<p>■関連記事<br />
・<a href="http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0912/04/news035.html" target="_blank">電子書籍端末がソニーの“救世主”に　日本再参入も視野（ITmediaニュース）</a><br />
・<a href="http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0807/01/news122.html" target="_blank">電子書籍端末売れず──ソニーと松下が事実上撤退（ITmediaニュース）</a><br />
・<a href="http://wiredvision.jp/blog/gadgetlab/200912/20091208235011.html" target="_blank">Kindleで「青空文庫」を読もう　サポーターが自動変換サービスを公開（WIRED VISION）</a><br />
・<a href="http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091215_336072.html" target="_blank">米Amazon、「Kindle for iPhone」を日本を含む60カ国以上で公開（Internet Watch）</a><br />
・<a href="http://jp.techcrunch.com/archives/20090511kindle-iphone-app-draws-closer-to-cutting-out-the-kindle-middle-man/" target="_blank">KindleのiPhoneアプリはハードウェアとしてのKindleの消滅を予告？（Tech Crunch Japan）</a></p>
<p align="left"><a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E3%80%8C%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E3%81%AE%E6%9C%AC%E3%80%8D%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%AA%E3%81%93%E3%81%A8+http://bit.ly/8DUYKt+%23magazine_k" title="Post to Twitter"><img class="nothumb" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/plugins/tweet-this/icons/tt-twitter.png" alt="Post to Twitter" /></a> <a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=%E3%80%8C%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E3%81%AE%E6%9C%AC%E3%80%8D%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%AA%E3%81%93%E3%81%A8+http://bit.ly/8DUYKt+%23magazine_k" title="Post to Twitter">Tweet This Post</a></p>]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>Kindle for PCを使ってみた（続）</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/21/kindle_for_pc_02/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/21/kindle_for_pc_02/#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 21 Nov 2009 13:00:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[iPhone]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[キンドル]]></category>
		<category><![CDATA[電子書籍]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.dotbook.jp/magazine-k/?p=1194</guid>
		<description><![CDATA[posted by 仲俣暁生


前回の記事を読んだ読者から、アマゾンのキンドルショップから、電子書籍のサンプルデータをパソコン上のKindle for PCに送ることは可能では、というご指摘をいただきました。あらためてキンドルストアで手順を確認したところ、サンプルを送る際の送付先をプルダウンメニューで選べることが判明（右図を参照）。さっそくサンプルデータをいくつかKindle for PC宛てに送ってみました。
目についた本の無料のサンプルを落とし、「とりあえず自分がいま興味がある本」のライブラリーをつくっていく」という、前回のコラムで書いた「デジタル積ん読」がKindle for PC上でも可能というわけで、これは朗報です。
日本ではダウンロードが解禁されていませんが、すでにアメリカではキンドルストアで購入した電子書籍をiPhoneで読めるKindle for iPhoneが公開されています。また、アップルがiPhoneを大型化したようなタブレット型の端末を発売するのでは、という観測もあります。「Kindle for PC」「Kindle for iPhone」といったネーミングからも分かるとおり、キンドルは端末の名前であるだけでなく、アマゾンの電子書籍サービス・プラットフォームの全体をさす名称と考えた方がよさそうです。



もしかするとアマゾンは、キンドルが「デジタル立ち読み・積ん読」のためのデバイスとして使われることを、むしろ歓迎しているのかもしれません。Kindle for PCから本を選んで「詳細を見る（View Details）」をクリックすると、電子書籍以外にも、紙の本（ハードカバー、ペーパーバックのそれぞれ新刊と古書）やオーディオブックまで含めた選択肢と価格一覧が表示されます。「キンドル版(Kindle Edition)」と呼ばれる電子書籍の価格は、ペーパーバックや古書とそれほど差がない場合もあり、たんなるデータの安売りではありません。電子書籍が本を読む／買うスタイルの一つとして定着していることを感じます。
パソコンでもiPhoneでもKindle2やDXでもいいので、あらゆる手元の端末からキンドルストアにアクセスし、納得がいくまで「積ん読・立ち読み」をしてから、好みのフォーマットで購入してもらう。端末の画面で最後まで読んでもらっていいし、途中でくじけて紙で買ってもらっても、アマゾンとしてはどちらでもいい、というわけでしょう。
これまで「電子書籍」は、「紙の本の代替物」として考えられてきました。しかし、こうやってキンドルをハードウェア版（Kindle2）とソフトウェア版（Kindle for PC）で使い比べてみると、ヘンな喩えですが、銀行のATMと、インターネットバンキング程度の違いしかないような気がします（この喩えでいくと、従来の「積ん読」は「箪笥預金」でしょうか）。キンドルは「電子書籍」という商品を売っているのではなくて、さまざまな方法で「本」のコンテンツにアクセスし、有効活用するためのサービスを提供している、そう考えた方がスッキリします。
アマゾンは、すでにたんなる「オンライン書店」ではなく、インターネット上の総合小売業です。このタイミングでアマゾンが、あらためて「本」に特化した「キンドル」というサービスを世界中で開始した。そのことの意味をじっくり考える方が、あの白くて薄ぺらい機械に「紙の本にとってかわる電子書籍端末」という無理な役割を期待することより、ずっとスリリングではないでしょうか。
■関連記事
・アマゾン、「Kindle for PC」アプリケーションを正式公開（C-Net Japan）
・KindleのiPhoneアプリはハードウェアとしてのKindleの消滅を予告？（Tech Crunch）
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			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by 仲俣暁生</p>
<div class="mceTemp">
<div id="attachment_1253" class="wp-caption alignright" style="width: 210px"><img class="size-full wp-image-1253" title="deliver_to_kindle" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2009/11/deliver_to_kindle2.jpg" alt="プルダウンメニューで送付先を選択。" width="200" height="409" /><p class="wp-caption-text">プルダウンメニューで送付先を選択。</p></div>
</div>
<p><a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/20/kindle_for_pc/" target="_blank">前回の記事</a>を読んだ読者から、アマゾンのキンドルショップから、電子書籍のサンプルデータをパソコン上のKindle for PCに送ることは可能では、というご指摘をいただきました。あらためて<a href="http://www.amazon.com/kindle-store-ebooks-newspapers-blogs/b/ref=topnav_storetab_kinc?ie=UTF8&amp;node=133141011" target="_blank">キンドルストア</a>で手順を確認したところ、サンプルを送る際の送付先をプルダウンメニューで選べることが判明（右図を参照）。さっそくサンプルデータをいくつかKindle for PC宛てに送ってみました。</p>
<p>目についた本の無料のサンプルを落とし、「とりあえず自分がいま興味がある本」のライブラリーをつくっていく」という、前回のコラムで書いた「デジタル積ん読」がKindle for PC上でも可能というわけで、これは朗報です。</p>
<p>日本ではダウンロードが解禁されていませんが、すでにアメリカではキンドルストアで購入した電子書籍をiPhoneで読める<a href="http://www.amazon.com/gp/feature.html?ie=UTF8&amp;ref=kcp_pc_ddp_dtl&amp;docId=1000301301" target="_blank">Kindle for iPhone</a>が公開されています。また、アップルがiPhoneを大型化したようなタブレット型の端末を発売するのでは、という観測もあります。「Kindle for PC」「Kindle for iPhone」といったネーミングからも分かるとおり、キンドルは端末の名前であるだけでなく、アマゾンの電子書籍サービス・プラットフォームの全体をさす名称と考えた方がよさそうです。</p>
<p><span id="more-1194"></span></p>
<div class="mceTemp">
<div id="attachment_1260" class="wp-caption alignright" style="width: 460px"><img class="size-full wp-image-1260" title="kindle_for_pc" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2009/11/kindle_for_pc2.jpg" alt="Kindle for PC上で「デジタル積ん読」が可能。" width="450" height="418" /><p class="wp-caption-text">Kindle for PC上で「デジタル積ん読」が可能。</p></div>
</div>
<p>もしかするとアマゾンは、キンドルが「デジタル立ち読み・積ん読」のためのデバイスとして使われることを、むしろ歓迎しているのかもしれません。Kindle for PCから本を選んで「詳細を見る（View Details）」をクリックすると、電子書籍以外にも、紙の本（ハードカバー、ペーパーバックのそれぞれ新刊と古書）やオーディオブックまで含めた選択肢と価格一覧が表示されます。「キンドル版(Kindle Edition)」と呼ばれる電子書籍の価格は、ペーパーバックや古書とそれほど差がない場合もあり、たんなるデータの安売りではありません。電子書籍が本を読む／買うスタイルの一つとして定着していることを感じます。</p>
<p>パソコンでもiPhoneでもKindle2やDXでもいいので、あらゆる手元の端末からキンドルストアにアクセスし、納得がいくまで「積ん読・立ち読み」をしてから、好みのフォーマットで購入してもらう。端末の画面で最後まで読んでもらっていいし、途中でくじけて紙で買ってもらっても、アマゾンとしてはどちらでもいい、というわけでしょう。</p>
<div id="attachment_1212" class="wp-caption alignnone" style="width: 460px"><img class="size-full wp-image-1212 " title="NewYorkTrilogy" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2009/11/NewYorkTrilogy.jpg" alt="ポール・オースターのニューヨーク三部作の価格一覧。" width="450" height="363" /><p class="wp-caption-text">ポール・オースター『ニューヨーク三部作』のエディション別価格一覧。</p></div>
<p>これまで「電子書籍」は、「紙の本の代替物」として考えられてきました。しかし、こうやってキンドルをハードウェア版（Kindle2）とソフトウェア版（Kindle for PC）で使い比べてみると、ヘンな喩えですが、銀行のATMと、インターネットバンキング程度の違いしかないような気がします（この喩えでいくと、従来の「積ん読」は「箪笥預金」でしょうか）。キンドルは「電子書籍」という商品を売っているのではなくて、さまざまな方法で「本」のコンテンツにアクセスし、有効活用するためのサービスを提供している、そう考えた方がスッキリします。</p>
<p>アマゾンは、すでにたんなる「オンライン書店」ではなく、インターネット上の総合小売業です。このタイミングでアマゾンが、あらためて「本」に特化した「キンドル」というサービスを世界中で開始した。そのことの意味をじっくり考える方が、あの白くて薄ぺらい機械に「紙の本にとってかわる電子書籍端末」という無理な役割を期待することより、ずっとスリリングではないでしょうか。</p>
<p>■関連記事<br />
・<a href="http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20403333,00.htm" target="_blank">アマゾン、「Kindle for PC」アプリケーションを正式公開（C-Net Japan）</a><br />
・<a href="http://jp.techcrunch.com/archives/20090511kindle-iphone-app-draws-closer-to-cutting-out-the-kindle-middle-man/" target="_blank">KindleのiPhoneアプリはハードウェアとしてのKindleの消滅を予告？（Tech Crunch）</a></p>
<p align="left"><a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=Kindle+for+PC%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F%EF%BC%88%E7%B6%9A%EF%BC%89+http://bit.ly/8GNLAl+%23magazine_k" title="Post to Twitter"><img class="nothumb" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/plugins/tweet-this/icons/tt-twitter.png" alt="Post to Twitter" /></a> <a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=Kindle+for+PC%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F%EF%BC%88%E7%B6%9A%EF%BC%89+http://bit.ly/8GNLAl+%23magazine_k" title="Post to Twitter">Tweet This Post</a></p>]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>Kindle for PCを使ってみた</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/20/kindle_for_pc/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/20/kindle_for_pc/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 20 Nov 2009 02:11:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[キンドル]]></category>
		<category><![CDATA[電子書籍]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.dotbook.jp/magazine-k/?p=1169</guid>
		<description><![CDATA[posted by 仲俣暁生
アマゾンがキンドル用のコンテンツをＰＣでも読めるアプリケーション、Kindle for PCのベータ版配布を開始したので、さっそく使い始めてみました。アプリケーションを立ち上げると、アマゾンで購入した電子書籍の一覧が並ぶはずなのですが、手元のキンドルに比べ、なんだか淋しい感じがします。そう、Kindle for PCではキンドルにダウンロードしたサンプル版が表示されないのです。
キンドル用の電子書籍の大半はかなりのページ数まで読めるサンプル・ファイルを提供しており、それらをどんどんダウンロードすることで、キンドルは一種の「立ち読みマシン」「積ん読マシン」としても非常に便利なのですが、現状のベータ版をみるかぎり、Kindle for PCはあくまでも「購入した電子書籍コンテンツ」を管理するシステムであり、本格的なビューアというわけではないようです。ためしにKindle for PCからキンドルストアのサイトにアクセスし、本を選んで「Send sample now」をクリックしてみたのですが、サンプル版はKindle for PCには蓄積されず、キンドル本体のほうに送られていました。（追記：下線部に関して、読者からの指摘で、プルダウンメニューで「Kindle for PCに配信」も選択できることが判明。ただしキンドル側のサンプルとは同期しません。詳細は次回のコラムにてご報告します）
実際、読書用ソフトとしては、Kindle for PCはたいした機能を持っていません。まだテキストの検索もできず、ノートやハイライトもつけられません（のちに実装されました）。たんに、ページをめくって前後に読み進むことぐらいしかできないのです。とはいえ、キンドルで読みかけの本をPC側で読むことや、PCで読みかけの本をキンドルで読むことも現実的にはあるはず。

そうした用途を念頭に置いてか、キンドルで読みかけの本をKindle for PC側で開くと、文頭にキンドルで読んでいるのと同じ段落が来るように表示される機能がついています。つまりキンドル本体とKindle for PCで読書中の本のデータをシンクロさせているわけです。
Kindle for PC側で表示するページを変えると、ブラウザの画面下に「Saving furthest read location」と表示され、サーバ側にアクセスしていることが分かります。
そこで再びキンドル側で同じ本を開くと、今度はキンドルがPC側のfurtheset location、つまりいちばん先の場所に合わせて画面表示をするかどうか訊ねてきます。アマゾンはキンドルの読者が、いまどのページを読んでいるかを、リアルタイムですべて把握しているというわけです。
もともとキンドル側のメニューに「Sync to Furthest Page Read」という機能があるので、驚くにはあたらないのかもしれませんが、本のどのあたりまで読んでいるかまでを、すべてアマゾン側に把握されていることになり、少々複雑な気分です。
ちなみにキンドルは文字を表示するサイズが何段階にも切り変えられるため、「ページ」という概念がありません。そこで本のコンテンツは「location」という単位に分割し、こまかくインデックス化しているようです。したがって読者が本をどこまで読み進んだかは、このlocationの番号と、全体の「何パーセント」まで読んだかという表示で把握するしかないわけです。
ちなみに、私が試しに読んでいるエドガー・アラン・ポーの作品集、Works of Edgar Allan Poeの最終locationは17706という数字になります。ページという概念をなくした電子書籍の読書スタイルが定着するまでには、まだまだ解決すべき課題が多いようです。
 Tweet This Post]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by 仲俣暁生</p>
<p>アマゾンがキンドル用のコンテンツをＰＣでも読めるアプリケーション、<a href="http://www.amazon.com/gp/feature.html/ref=kcp_pc_mkt_lnd?docId=1000426311" target="_blank">Kindle for PC</a>のベータ版配布を開始したので、さっそく使い始めてみました。アプリケーションを立ち上げると、アマゾンで購入した電子書籍の一覧が並ぶはずなのですが、手元のキンドルに比べ、なんだか淋しい感じがします。そう、Kindle for PCではキンドルにダウンロードしたサンプル版が表示されないのです。</p>
<p>キンドル用の電子書籍の大半はかなりのページ数まで読めるサンプル・ファイルを提供しており、それらをどんどんダウンロードすることで、<a href="http://d.hatena.ne.jp/solar/20091025" target="_blank">キンドルは一種の「立ち読みマシン」「積ん読マシン」としても非常に便利</a>なのですが、現状のベータ版をみるかぎり、Kindle for PCはあくまでも「購入した電子書籍コンテンツ」を管理するシステムであり、本格的なビューアというわけではないようです。ためしにKindle for PCから<a href="http://www.amazon.com/kindle-store-ebooks-newspapers-blogs/b/ref=topnav_storetab_kinc?ie=UTF8&amp;node=133141011" target="_blank">キンドルストアのサイト</a>にアクセスし、<span style="text-decoration: underline;">本を選んで「Send sample now」をクリックしてみたのですが、サンプル版はKindle for PCには蓄積されず、キンドル本体のほうに送られていました。</span><span style="color: #3366ff;">（追記：下線部に関して、読者からの指摘で、プルダウンメニューで「Kindle for PCに配信」も選択できることが判明。ただしキンドル側のサンプルとは同期しません。詳細は次回のコラムにてご報告します）</span></p>
<p>実際、読書用ソフトとしては、Kindle for PCはたいした機能を持っていません。まだテキストの検索もできず、ノートやハイライトもつけられません（<a href="http://www.amazon.com/gp/feature.html/ref=kcp_pc_menu/?ie=UTF8&amp;docId=1000436191" target="_blank">のちに実装されました</a>）。たんに、ページをめくって前後に読み進むことぐらいしかできないのです。とはいえ、キンドルで読みかけの本をPC側で読むことや、PCで読みかけの本をキンドルで読むことも現実的にはあるはず。</p>
<p><span id="more-1169"></span></p>
<p>そうした用途を念頭に置いてか、キンドルで読みかけの本をKindle for PC側で開くと、文頭にキンドルで読んでいるのと同じ段落が来るように表示される機能がついています。つまりキンドル本体とKindle for PCで読書中の本のデータをシンクロさせているわけです。</p>
<div id="attachment_1170" class="wp-caption alignnone" style="width: 460px"><img class="size-full wp-image-1170" title="kindle sync" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2009/11/kindle-sync.jpg" alt="Kindle for PCとキンドルの表示画面はシンクロしている。" width="450" height="338" /><p class="wp-caption-text">Kindle for PCとキンドルの表示画面はシンクロしている。</p></div>
<p>Kindle for PC側で表示するページを変えると、ブラウザの画面下に「Saving furthest read location」と表示され、サーバ側にアクセスしていることが分かります。</p>
<div id="attachment_1183" class="wp-caption alignnone" style="width: 460px"><img class="size-full wp-image-1183 " title="kindle saving" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2009/11/kindle-saving.jpg" alt="表示するページのデータをサーバ側とシンクロしている。" width="450" height="55" /><p class="wp-caption-text">どこまで読み進んだかのデータをサーバ側に送っている。</p></div>
<p>そこで再びキンドル側で同じ本を開くと、今度はキンドルがPC側のfurtheset location、つまりいちばん先の場所に合わせて画面表示をするかどうか訊ねてきます。アマゾンはキンドルの読者が、いまどのページを読んでいるかを、リアルタイムですべて把握しているというわけです。</p>
<div id="attachment_1172" class="wp-caption alignnone" style="width: 460px"><img class="size-full wp-image-1172" title="kindle sync" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/uploads/2009/11/kindle-sync1.jpg" alt="PC側のいちばん先のlocationとシンクロさせるかどうかを訊ねるアラート画面。" width="450" height="300" /><p class="wp-caption-text">PC側のいちばん先のlocationとシンクロさせるかどうかを訊ねるアラート画面。</p></div>
<p>もともとキンドル側のメニューに「Sync to Furthest Page Read」という機能があるので、驚くにはあたらないのかもしれませんが、本のどのあたりまで読んでいるかまでを、すべてアマゾン側に把握されていることになり、少々複雑な気分です。</p>
<p>ちなみにキンドルは文字を表示するサイズが何段階にも切り変えられるため、「ページ」という概念がありません。そこで本のコンテンツは「location」という単位に分割し、こまかくインデックス化しているようです。したがって読者が本をどこまで読み進んだかは、このlocationの番号と、全体の「何パーセント」まで読んだかという表示で把握するしかないわけです。</p>
<p>ちなみに、私が試しに読んでいるエドガー・アラン・ポーの作品集、Works of Edgar Allan Poeの最終locationは17706という数字になります。ページという概念をなくした電子書籍の読書スタイルが定着するまでには、まだまだ解決すべき課題が多いようです。</p>
<p align="left"><a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=Kindle+for+PC%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F+http://bit.ly/MwXH3+%23magazine_k" title="Post to Twitter"><img class="nothumb" src="http://www.dotbook.jp/magazine-k/wp-content/plugins/tweet-this/icons/tt-twitter.png" alt="Post to Twitter" /></a> <a class="tt" href="http://twitter.com/home/?status=Kindle+for+PC%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F+http://bit.ly/MwXH3+%23magazine_k" title="Post to Twitter">Tweet This Post</a></p>]]></content:encoded>
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		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>本の値引き競争で笑うのは誰？</title>
		<link>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/12/who-won-the-9-price-war/</link>
		<comments>http://www.dotbook.jp/magazine-k/2009/11/12/who-won-the-9-price-war/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 11 Nov 2009 15:00:57 +0000</pubDate>
		<dc:creator>magazine_k editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[ウォルマート]]></category>
		<category><![CDATA[キンドル]]></category>
		<category><![CDATA[書店]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.dotbook.jp/magazine-k/?p=1084</guid>
		<description><![CDATA[posted by 大原けい(Lingual Literary Agency, NewYork)
オンライン書店のアマゾンが自社の電子書籍端末、「キンドル」を普及させようとしてまず始めたのが、ハードカバーで定価20ドル以上もするような売れ筋の本のキンドル版を9.99ドルで売り始めたことだ。それまでは刊行後間もない売れ筋のハードカバーの本は、アマゾンの最大限ディスカウント枠でも40％引きなので、定価25ドルのものでも10ドル以下になることはなかった。
キンドル版の場合、同じアマゾンのサイトで購入後、1分もしないうちに手持ちのキンドルに自動的にダウンロードされ、読み始めることができる。しかも送料がかからず1冊10ドル以下となれば、数万円もするハードを買うのもやぶさかではない、という気にもなるだろう。
とはいえ、キンドル版の売上げは書籍全体の売上げからみれば、まだまだ数％という１桁の数字だったのである。話題になったとはいうものの、すぐに紙媒体の存在を脅かすような存在ではなかったはずだ。アマゾンとしては、同じタイトルなら、ハードカバーで売ってもキンドル版で売っても、同じ額の売上げを版元に払う、という条件の元で行っていたことだからだ。
なのに、それに対抗するように、ディスカウント・スーパーのウォルマートが売れ筋のハードカバーの本を10タイトル選んで9.99ドルで前売りを始めたことが、安売り競争の火種をつけることになった。ウォルマートといえば、同じ商品だったらどこよりも安いのがモットーの量販スーパー。商品の大半が中国製だったり、従業員の労働条件がかなり悪いので色々と批判もあるが、この不況の中で、いや、不況だからこそ売上げを伸ばしている数少ない企業のひとつだ。
ハードカバーの新刊が9.99ドルと聞いて我が耳を疑った。そんなのムリ！と思ったからだ。

アメリカでは、どんなお店でも、一定以上の部数さえ注文すれば版元から直接、定価の50％に近いディスカウント率で本を仕入れることができる（日本ではディスカウントという概念ではなく掛け率で言うので、５掛け強ということですね）。だけど、それはどんなにそれ以上の数を仕入れても半額よりは安くならないハズだった（10年ほど前、大手書籍チェーン店のバーンズ＆ノーブルがもっと安くしろと裏で取引しようとして版元に圧力をかけ、公正取引委員会のお咎めを受けたことがある）。
ちなみにどんな本が10ドル以下になっているか、ちょっと列記してみよう。（カッコ内はハードカバーの定価）
・前注文だけでベストセラー入りの元副大統領候補サラ・ペイリンの自伝 ($28.99)
・ベストセラー作家ジェームズ・パターソンの「アレックス・クロス」シリーズ最新刊　($27.99)
・久々のスティーブン・キングの書き下ろし1000ページの大作Under the Dome　($35.00)
・スリラーの大御所、ディーン・クーンツの新作Breathless ($28.00)
・遺作が見つかったマイケル・クライトンのPirate Latitudes ($27.99)
本をまるで傷みかけたバナナを叩き売りするようなウォルマートの行為に対し、アマゾンはさっそく、同じタイトルを同じ値段の9.99ドルで対抗し始めた。そうこうしているうちに、今度はウォルマートのライバルであるターゲットが同じタイトルを99セント安い9ドルきっかりで売り始め、さらにウォルマートは１ドル下げて8.99という値段をつけた。ターゲットがこれにマッチングすると、ウォルマートは8.98に。
こうなるとまさに泥沼。そうこうしているうちにも、インディペンデントと呼ばれる中小書店は最初から事態を冷静に傍観、安売り競争には加わらなかった。それどころか、その裏をかいて、取次から仕入れる代わりにこの3店に注文を入れ出したのだ。なにしろ、大量に注文しても通常1冊18ドル近いスティーブン・キングの新作がその半額で仕入れられるのだから、当たり前と言えば当たり前だろう。
これに気がついたディスカウント店側は、さっそくお一人様数冊（ターゲットが5冊、アマゾン2冊、ウォルマートが3冊までだから、どんなに頑張っても10冊が限界）まで、という制限を付けた。書店によっては書店員スタッフ全員で注文を入れたところもあったみたいで、結局、安く注文できた一般の読者はあまりいないんじゃないか、という話もある。
その間にもスティーブン・キングは、「この話を聞いてgobsmacked（ベックラこいた）」というコメントを出していたし、出版社の団体ABA(American Booksellers Association)は、これがダンピングなどの違法行為に当たるかどうかを調べろと法務省に嘆願書を出す始末。
とりあえず、ディスカウント競争が自爆した3社は、これ以上安売りするタイトル数を増やしたり、値段を下げたりする気はなさそうで、一過性のクリスマス商戦で終わりそうな気配。とはいうものの、価格破壊による地獄を垣間見た恐いエピソードだった。
■関連記事
キンドルで売れているのはどのジャンル？—What’s selling on Kindle? And why?　(マンハッタン Books and City)
（マンハッタン Book and City 「値下げ競争で自爆した書店とスーパーの安売り戦争の顛末—Who won the $9 price war?」2009.11.5からの転載 ）
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			<content:encoded><![CDATA[<p>posted by 大原けい(Lingual Literary Agency, NewYork)</p>
<p>オンライン書店のアマゾンが自社の電子書籍端末、「キンドル」を普及させようとしてまず始めたのが、ハードカバーで定価20ドル以上もするような売れ筋の本のキンドル版を9.99ドルで売り始めたことだ。それまでは刊行後間もない売れ筋のハードカバーの本は、アマゾンの最大限ディスカウント枠でも40％引きなので、定価25ドルのものでも10ドル以下になることはなかった。</p>
<p>キンドル版の場合、同じアマゾンのサイトで購入後、1分もしないうちに手持ちのキンドルに自動的にダウンロードされ、読み始めることができる。しかも送料がかからず1冊10ドル以下となれば、数万円もするハードを買うのもやぶさかではない、という気にもなるだろう。</p>
<p>とはいえ、キンドル版の売上げは書籍全体の売上げからみれば、まだまだ数％という１桁の数字だったのである。話題になったとはいうものの、すぐに紙媒体の存在を脅かすような存在ではなかったはずだ。アマゾンとしては、同じタイトルなら、ハードカバーで売ってもキンドル版で売っても、同じ額の売上げを版元に払う、という条件の元で行っていたことだからだ。</p>
<p>なのに、それに対抗するように、ディスカウント・スーパーのウォルマートが売れ筋のハードカバーの本を10タイトル選んで9.99ドルで前売りを始めたことが、安売り競争の火種をつけることになった。ウォルマートといえば、同じ商品だったらどこよりも安いのがモットーの量販スーパー。商品の大半が中国製だったり、従業員の労働条件がかなり悪いので色々と批判もあるが、この不況の中で、いや、不況だからこそ売上げを伸ばしている数少ない企業のひとつだ。</p>
<p>ハードカバーの新刊が9.99ドルと聞いて我が耳を疑った。そんなのムリ！と思ったからだ。</p>
<p><span id="more-1084"></span></p>
<p>アメリカでは、どんなお店でも、一定以上の部数さえ注文すれば版元から直接、定価の50％に近いディスカウント率で本を仕入れることができる（日本ではディスカウントという概念ではなく掛け率で言うので、５掛け強ということですね）。だけど、それはどんなにそれ以上の数を仕入れても半額よりは安くならないハズだった（10年ほど前、大手書籍チェーン店のバーンズ＆ノーブルがもっと安くしろと裏で取引しようとして版元に圧力をかけ、公正取引委員会のお咎めを受けたことがある）。</p>
<p>ちなみにどんな本が10ドル以下になっているか、ちょっと列記してみよう。（カッコ内はハードカバーの定価）</p>
<p>・前注文だけでベストセラー入りの元副大統領候補サラ・ペイリンの自伝 ($28.99)<br />
・ベストセラー作家ジェームズ・パターソンの「アレックス・クロス」シリーズ最新刊　($27.99)<br />
・久々のスティーブン・キングの書き下ろし1000ページの大作Under the Dome　($35.00)<br />
・スリラーの大御所、ディーン・クーンツの新作Breathless ($28.00)<br />
・遺作が見つかったマイケル・クライトンのPirate Latitudes ($27.99)</p>
<p>本をまるで傷みかけたバナナを叩き売りするようなウォルマートの行為に対し、アマゾンはさっそく、同じタイトルを同じ値段の9.99ドルで対抗し始めた。そうこうしているうちに、今度はウォルマートのライバルであるターゲットが同じタイトルを99セント安い9ドルきっかりで売り始め、さらにウォルマートは１ドル下げて8.99という値段をつけた。ターゲットがこれにマッチングすると、ウォルマートは8.98に。</p>
<p>こうなるとまさに泥沼。そうこうしているうちにも、インディペンデントと呼ばれる中小書店は最初から事態を冷静に傍観、安売り競争には加わらなかった。それどころか、その裏をかいて、取次から仕入れる代わりにこの3店に注文を入れ出したのだ。なにしろ、大量に注文しても通常1冊18ドル近いスティーブン・キングの新作がその半額で仕入れられるのだから、当たり前と言えば当たり前だろう。</p>
<p>これに気がついたディスカウント店側は、さっそくお一人様数冊（ターゲットが5冊、アマゾン2冊、ウォルマートが3冊までだから、どんなに頑張っても10冊が限界）まで、という制限を付けた。書店によっては書店員スタッフ全員で注文を入れたところもあったみたいで、結局、安く注文できた一般の読者はあまりいないんじゃないか、という話もある。</p>
<p>その間にもスティーブン・キングは、「この話を聞いてgobsmacked（ベックラこいた）」というコメントを出していたし、出版社の団体ABA(American Booksellers Association)は、これがダンピングなどの違法行為に当たるかどうかを調べろと法務省に嘆願書を出す始末。</p>
<p>とりあえず、ディスカウント競争が自爆した3社は、これ以上安売りするタイトル数を増やしたり、値段を下げたりする気はなさそうで、一過性のクリスマス商戦で終わりそうな気配。とはいうものの、価格破壊による地獄を垣間見た恐いエピソードだった。</p>
<p>■関連記事<br />
<a href="http://oharakay.com/archives/1866" target="_blank">キンドルで売れているのはどのジャンル？—What’s selling on Kindle? And why?</a>　(マンハッタン Books and City)</p>
<p>（マンハッタン Book and City <a href="http://oharakay.com/archives/1848" target="_blank">「値下げ競争で自爆した書店とスーパーの安売り戦争の顛末—Who won the $9 price war?」</a>2009.11.5からの転載 ）</p>
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